『不動産購入』の際の注意点は⁈
『偽造された書類』は昔も今も手口は同じです!
基本的な確認は必要です!
不動産市場が高騰しており、古くからの知人も『お孫さん』が不動産の購入を検討しているとのご相談も有りました。
『お孫さん』が探しているとお聞きすると、何となく年齢を重ねた自分も不動産について、より勉強をしないといけないと痛感するものです。
その、お孫さんに色々な助言をするのですが、『不動産を購入する際の注意点』の根本を説明する必要が御座います。
不動産の売買と登記の関係は⁈
1,先ずは登記簿を熟知すること
不動産の購入(または売却)は、日用品や食べ物の買い物と違い、多額な金銭が授受されるので、私どもも注意してトラブル防止しております。
購入される際に、売主が本当に対象の土地建物の所有者で有るのか、確認するのが最初の問題となります。
土地・建物には、『登記信用情報(登記済み権利証)』と言う重要な書類があり、所有者は紛失しない限り、上記の書類を大切に保管しております。
『登記信用情報(登記済み権利証)』の原本を所持していれば、その所有者であることは間違い無さそうですが、何年か前に『地面師による巨額な詐欺事件』が有りましたので、気をつける必要が有ります。
その『地面師』は、実物そっくりの『権利証』を偽造するので、一番怖いのは『権利証を紛失』したと称して、権利証なしに登記と無関係な人間が入れ替わりする事案も有ります。
そんな疑いのある場合は、司法書士も行っておりますが、現所有者の名前が明確な場合、登記簿を閲覧し相違が無ければ、更に権利証の正体を登記簿と照合して確認することが重要です。
この場合は、登記簿の『甲区』の欄を見ますと『所有者の住所・氏名』が記載されております。
次に確認するのが、土地建物が金融機関等に担保が入っており、その担保権の有無、債権者からの差押えがついているかどうかの調査する必要が有ります。
此れを確認できるのが『法務局』ですが、第二の問題で個人間の不動産取引では、その『担保権』が消えていないことも有ります。
登記簿の『乙区』に、『抵当権』『根抵当権』などの記載があり、それが現に効力が有る場合、その土地建物は担保付である場合、抹消されていない場合、その『担保権』までが引き継がれることが有ります。
たまに問い合わせで、『甲区』欄に、『代物弁済』『売買予約』などの『仮登記』されている場合も有り、とても危険です。
この『仮登記』があり、後々『本登記』に至ると、新たな登記は効力を失して、『仮登記』した人の所有物になり、とても危険な状況になりうるのです。
2,キズモノについて
一番重要なのは、この建物内に『借家人』や『間借人』が存在する場合ですが、『借家法』により所有権が移転されても、引き続きその建物を借りる権利が有りますので、立ち退き出来ず、新しい貸主になることに成ります。
その借家人は、登記簿謄本では確認できませんので、直接確認することが重要になります。
その他に、現地の実測した面積と、謄本に記載された面積の相違、隣接地との境界線がどうであるのか確認するのが重要です。
高齢者が売却する際、不明と言われることも多く、不動産の売買の危険性も少なからずあるものです。
何より大事なのは、不動産を購入する際は『登記簿謄本記載の所有名義』を自分の物にすることなので、登記されていない不動産売買は要注意です。
代金と引き換えに、移転登記は支払い方法を協議することが重要です。
最後に、法務局にて『所有者移転登記の申請書』が受理されるのと引き換えに、その代金を支払うことが一番安全であります。
世の中、地面師の詐欺事件が報道されてから、古風でありますが当方も細かく説明することを求められますので、不安と思われることが有りましたら、ご相談頂ければと思います。
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