『道路』とは⁈(基礎編)
道路は重要で、法令により定められております
話せば長くなる『道路』ですが重要です!
最近の、肌寒さとサウナのような猛暑で、体調を悪くされている方が急増しているようです。
当方も、冷房の効いた部屋から、表周りしているのですが体調管理が大変です。
先日、お問合せ頂いたのですが『道路』とは何ですか⁈
こんな質問が御座いまして、正直即答するのが意外と大変でした。
1,道路とはなんですか
道路について統一的に定めた法律自体有りません。
道路法という法律が有りまして、これは『高速道路・国道・都道府県道・区市町村道』についての定めて、それに主に道路整備の観点から作られた法律で、道路全体に関しての規定した法律が御座いません。
国語辞典では、道路とは『交通のために設けられた通路』などと記載されておりますが、道路には『公道』と『私道』が有りますが、法令に基づいた道路は、通常の方は知らないことが多いです。
道路に関する法律は、日常生活を営む上で重要なものですから、その認識は興味がない方が大勢います。
普段、何気なく日常生活で使用したり、何かが起こると改めて道路が多くの法律にて規定されております。
今まで通行していた道路も、ある日その土地の所有者が突然、柵を設置し通行禁止にしたりしたら、常時通行していた方は困るものです。
色々なトラブルに応じて、法律の規定を調べてるのですが、法律を知らないために、感情的になり紛争が激化することも有ります。
1,道路に関する主な法律内容
民法
1,公道に至るための他の土地(囲繞地)の通行権
(民法第210条~213条)
2,通行地役権及び地役権の時効
(民法280条~284条)
道路法
1,道路行政の基本を定める
2,道路の種類なども定める
建築基準法
1,土地計画区域内の建築物の敷地は幅員4m以上の道路に2m以上接道する必要があること。
接道要件、建築基準法第43条1項に定められた接道義務
道路交通法
1,道路の危険防止、交通の安全円滑、道路交通の規定を定める。
2,公道に至るための土地の通行権(囲繞地通行権)
袋路の所有者は、公道に出るために他人の土地を通行することができる。
3,通行地役権
通行のために設定行為(通行地役権設定契約)をすれば、他人の土地を自分の土地のために使うことが出来る。
4,道路位置指定
建築基準法の接道要件を満たさないときは、要件を満たす私道を作らなければならない
(この申請に基づき、これを認める処分を道路位置指定と言います)
5,道路をめぐる紛争について
普通『道』は誰のもでもなく、一般市民のものであると思われがちですが、元をただすと『誰かが保有していた土地』です。
そもそも道はどのような役割をもっているのか⁇
細々と挙げていくのは切りがないのですが
①人の通行(歩道)
②車の通行(車道)
③上下水道、電気、ガス、電話の導管(地中)
④通風、採光、防火(空間)
⑤路面電車(車道)、地下鉄(地中)
⑥防災、軍事、スポーツ(地上)
⑦郵便ポスト、電柱、電話ボックス、変圧器(地上)
⑧アーケードの支柱、建築現場の足場(歩道)
6,道路管理者・費用負担について
高速自動車国道
管理者/国土交通大臣(高速自動車国道法第6条)
費用負担者/国、特例で都道府県(高速自動車国道法第20条)
一般国道(指定区間内)
管理者/国土交通大臣(道路法第12条、第13条)
費用負担者/国、特例で都道府県(道路法第49条、第50条)
一般国道(指定区間外)
管理者/都道府県指定市(道路法第15条、第17条)
費用負担者/都道府県(道路法第49条、第50条)
都道府県
管理者/都道府県指定市(道路法第15条、第17条)
費用負担者/都道府県指定市(道路法第49条)
市町村道
管理者/市町村(道路法第16条)
費用負担者/市町村(道路法第49条)
なお、日本全国を縦断する高速道路網から農道迄がアスファルト舗装されていることを考えますと、道路行政の果たしている役割は素晴らしいものです。
以上が『道路』に関する基本的なご説明となります。
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