私道を駐車場として利用⁇

駐車を推奨できないのは『緊急車両が通れない』からです！

よく私道部分に乗用車等を、恒常的に駐車される方がいるようですが。

今回のブログの内容は、昔から現在までとても多いクレーム内容です。

そして、この問題のクレームや相談があると『またですか』と思ってっしまいます。。

相談内容

相談者は、ほかの５世帯と私道に面している私道を持っている方で、その私道の持ち分所有の一人が、常時駐車しており、その方以外は、ほとほと迷惑しており、車両所有者に抗議してもいいのかとの相談です。

考察と回答

まずは、一般的に『私道へ車両を駐車する行為は基本的に違法』であるため、抗議することは可能となります。

但し、私道は道路交通法上の道路に非該当のため、私道の路上駐車は道路交通法違反になりません。。と聞いたことが有りますが⁇

その理由は、大きく分ければ２つの理由が有ります。

１，私道の使用方法の決定

私道に限らず、土地の所有者はその持ち分に応じて、その土地全体を使用する権利を持っております。

各人は土地全体を使用できるのですが、他の共有者も同じ権利を持っているのですが、独占的に使用することは出来ないのです。

他の共有者も全体を使用する権利が有りますから、持ち分に相当する部分でも、土地の一部を独占的に使用することも不可となります。

どのような使用なら許可が出るのか問題になりますが、民法は共有物の持ち分の価値に従い、その過半数の賛成が有る理由にて、使用方法を定めることになります。

これで定めた使用方法に違反する者が有れば、他の共有者はその中止を請求することができます。

私道の共有の場合でも例外ではなく、相談者の質問の場合、私道として分筆されているようで、道路として使用するという使用方法として協議があるというものと見なされます。

一時的な停車するので有れば違いますが、駐車場代わりにするとなると、道路としての使用には含ませないのです。

協議の効力は後から共有者になる方にも及ぶため、これまで述べた事案は駐車している方が、私道の設置に関わらなくても該当します。

２，そもそも駐車違反になります。

駐車している方の使用方法違反行為の中止を請求する権利があったとしても、その車両の所有者が抗議してくると、権利の実施は非常に困難です。

駐車場代わりに使うことを禁止する判決をもらうことは可能ですが、車両所有者がそれを無視した場合、正直強制することは難しいものです。

調べてみると

道路上を駐車場代わりに使用したり、同一の場所に１２時間以上（夜間は８時間以上）停めると駐車違反になることが有ります。

狭い道路で無余地駐車（車道側３．５m以上の余地が必要）する場合も駐車違反の対象になります。

公共性が高い道に駐車して、他の車が通れないようにしている場合、私道であっても駐車違反の取り締まり対象になります。

そこで、この種のトラブルの場合、行政機関（警察署）の権限に頼ることが一番であると思います。

道路交通法や車両の保管場所の確保等に関する法律に基づいて、取り調べ権限を行使してもらい、車両所有者に対して納得してもらう必要が有ります。

それでもダメであれば、最終手段として『警察権限の発動』を求めることになります。

よく有りがちなのが、自宅の車庫部分を物置として、私道に車両を駐車したり、私道に大きくはみ出して駐車したり、隣の敷地を跨いで駐車されるクレームも有りますが、今回の内容に準じております。