住宅過剰「2割以上」12県で・・・
全国の都道府県の約4分の1にあたる12県で世帯数に対して住宅が2割以上余っている
住宅過剰社会の本格的な到来か?
総務省の住宅・土地統計調査で総世帯数に対して総住宅数がどれだけ多いかを
「住宅の過剰率」として都道府県別の調査があります。
過剰率(高い) 過剰率(低い)
1位 山梨県 27% 1位 埼玉県 11%
2位 和歌山県 25% 2位 神奈川県 12%
3位 長野県 24% 3位 東京都 12%
4位 徳島県 24% 4位 沖縄県 13%
5位 鹿児島県 23% 5位 愛知県 13%
6位 高知県 23%
7位 愛媛県 22%
8位 香川県 22%
9位 山口県 21%
10位 栃木県 21%
11位 大分県 20%
12位 群馬県 20%
共通するのは住宅需要を超える供給にある。2023年から日本の世帯数は減少に転じる
との「国立社会保障・人口問題研究所」の予測がある通り過剰率はさらに高まる恐れがあ
る。個別要因としては、例えば 和歌山や高知は高度成長期の人口流入を期待して住宅を
増やした結果。1970年代には既に家余りが目立っていたところに他県に先駆けて、急速
に人口減が進んだため住宅過剰率の上昇に歯止めがかかっていない。
また山梨や長野は別荘地という県外居住者の需要を考慮する必要はあるものの、首都圏か
らの人口流入を見込んだバブル期の積極的な新築の影響が今になって表れている。
居住世帯のある住宅に限っても両県ともに80年以上前の建築が4分の1以上あり老朽化
も比例して全国平均よりも進んでいる。
群馬や栃木でも同様に90年代などに新築住宅の供給が高水準で続いたため現在では
あちらこちらの自治体で住宅余りが起きてしまっている。
いずれにしても我々の前の世代の甘い見通しによる「人為的な住宅過剰社会」が
作り上げられてしまったといったところだろう。
こうした自治体が家余りを改善するには新型コロナウィルス禍で広まった郊外での
テレワーク需要の受け皿に空き家を活用するなど、移住取り込みの自治体間競争で
優位に立つことが欠かせない。
人口減少は東北地方でも目立つが住宅供給がもともと少ないため過剰率が、ある程度
抑制されている状況だ。東北は東日本大震災で多数の住宅が失われた影響の可能性も
あるという。
こうしたなか、データに基づいて住宅需要や解体費用を分析して空き家の所有者に
売却や賃貸・解体といった「住宅リストラ」を勧める自治体もある。
2018年時点で過剰率が最も低い埼玉県。さいたま市などに人口が流入する効果も
あるが、恩恵が少ない小規模自治体の取り組みも光る。埼玉県西部、人口8000人弱
の横瀬町(日本一挑戦する町!)は将来の人口減少を推計した上で空き家対策を急い
でいる。少し横道にそれますが当方は今まで横瀬町の存在を知りませんでした。。。
今回の件でたまたま知る機会を得たのでネットでいろいろとみてみました。
この町の町長は進歩的な方だなと感じました。いまさらですが町のホームページで
町長自身の交際費を公開しているんですね♬これはなかなかできることではありません。
人相にもはっきりと人柄の良さがでているような気もしてきます♪
こういった方がどんどん地方自治体を引っ張っていく世の中になっていくといいなあ
と改めて思いました次第です。
話は戻り、解体費を可視化!
空き家所有者と利用希望者をマッチングする「空き家バンク」の拡充に加え、
2021年には民間企業と連携し空き家の資産価値を無料で調査するプロジェクトを実施。
所有者へ空き家活用の働きかけを強化し実際に売却や賃貸に至る実績も徐々に出てきて
いるという。また処分に踏み切れない所有者と接点を保ち相談に即応する体制も整え
てきている。「様々な予測のなかでも人口推計は確度・精度ともに高い」ことは
多くのところからも実証されている。これからさらに住宅過剰社会が到来することは
容易に想像されるため、迅速に対策をとらないとあっという間に空き家は増えていく
ことになるのでしょう。。。。
愛知県で空き家率が最も高い南知多町は2021年、民間企業が開発した空き家の解体費
用シミュレーターを採用し、空き家の所有者が無料で使用できるようにしたとのこと。
町が公費で解体しても割高な例が多いこともあり、所有者からの解体費用の回収が
難航しかねない。シミュレーターで業者間の競争を促し解体費用をより安く抑えられる
可能性を所有者らに提示している。今後はさらに「人口減少や空き家の増加」のデータ
と直視して対策を進めていくべきでしょうとのこと。
ある大学の先生は「日本全国の自治体が自治体内の住宅の数と世帯総数をより厳密に
把握することが必要だ!そのうえで住宅過剰を防ぐ施策が必要となってくる。これ以上の
住宅過剰社会に進行することを防ぐためにも」
それにしても東京ではまだ不動産市場が過熱?!?!しているのはなぜでしょう~
興味深い記事が公開されています ☛ 住宅過剰社会
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