野生のラッコ!増える?
野生のラッコが北海道東部浜中町の霧多布岬周辺で多数見かけられ、陸から
観察できる希少な場所として注目を集めています!
ラッコは国際取引の規制や高齢化のため日本の水族館では消滅の危機を迎えているだけに、全国から見物客を呼び込める新たな「観光の目玉」として期待が高まっている。
今では誰もが知っている「ラッコ」ですが40年ほど前は日本では専門家以外に
ラッコを知る人はほとんどいなかったとのこと。
一般に知られるようになったのは1983年三重県の鳥羽水族館で飼育展示が始まり
翌年に日本初の赤ちゃんが誕生したこと」がきっかけでテレビの動物番組で放送
されると瞬く間に全国に「ラッコブーム」が巻き起こり誰もが知る人気の動物と
なったのです。しかし、それよりもずっと昔、500年以上前にすでによくラッコを
よく知っている人たちがいました。「ラッコ」とは実はアイヌ民族の言葉。
アイヌの人々はラッコを猟をしてその毛皮を交易品として扱ってきました。
ラッコは冷たい海の寒さから身を守るために密集した毛をもっていて毛皮として
とても高い価値があったとのことです。
18世紀になるとこの良質な毛皮を求めてロシア・イギリス・アメリカの商人たちが
ラッコの生息地であるカリフォルニア付近から沿岸・北海道付近に至るまで大規模な
商用狩猟を行いました。密猟も横行したため生息数は激減してしまいました。
ようやく20世紀に入って保護活動が始まり国際保護動物として守られるようになると
千島列島海域でも増殖し始め北海道で目撃されるまでになりました。
自然界では餌を食べる姿もよく見られます。頻繁に餌を食べるのは防寒対策の為で
体温を維持するために主食はカニ、エビ、アワビ、二枚貝、ウニ、イカ、海藻、魚…
…まるで寿司屋のお品書きのようなグルメっぷりですよね。
実はラッコは、イルカやアザラシなどほかの海に住む哺乳類に比べて泳ぎが得意ではない
ため、動きの速い魚などを捕えるのは苦手。そのためあまり動かないカニやエビ、貝類
などの甲殻類を主食としているのです。
また彼らは大食漢としても有名で、自分の体重の15%ほどの重さを1日に食べるといわれ
ています。20kgであれば1日に3kg。人間にたとえると、60kgの人が1日に9kgもの食事を
とることになるのです。
ただ、これらは人にとっても貴重な水産資源なので水揚げへの影響もきになるところで
す。良質な毛皮を狙われて追い詰められたラッコたちが、今度は大食漢を理由に追い払わ
ては実に悲しいことですね・・・
人とラッコが共存共栄できる豊かな環境になるといいですね。
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