建物状況調査とは(その2)
『既存住宅』の『建物状況』の調査!
『建物状況調査』の有効期限は限定的です!
前回ブログにて『建物状況調査』について掲載しましたが、知人等からもっと詳しく説明が欲しいとの意見も出ております。
『建物状況調査』は、現在『インスペクション』と呼ばれており、非常に重要な工程になります。
先ずは、基礎知識のご説明を継続して考察してまいります。
1,建物状況調査に関する基礎知識
①建物状況調査結果の有効期限は?
このご質問は多いのですが、有効期限は有りませんが、時間の経過とともに建物の現況と調査結果との間に乖離が生じたりします。
重要事項の対象となる建物状況調査は、木造戸建て住宅の場合は、調査を実施してから1年以内、鉄筋コンクリート造等のマンションの場合は2年以内のものです。
住宅内外其々の調査を異なる調査者が、其々実施することも可能であり、既存住宅売買瑕疵保険に加入の必要な現場検査結果の要件(共同住宅)と同様に、調査の実施から2年を経過していないものへ、見直されております。
②ほかのサービスとの違いは?
『ホームインスペクション』『住宅診断』『建物状況調査』等、色々な名称の提供されている項目が多いのですが、同じなのですか?との質問が多いものです。
提供されているサービスごとに内容は異なります。
宅地建物取引業法に規定する『建物状況調査』は、国の登録を受けた既存住宅状況調査技術者講習を修了した建築士(既存住宅状況調査技術者)が、既存住宅状況調査方法基準に基づき行う調査になります。
③建物状況調査の対象となる建物は?
建物状況調査の対象となるのは『既存住宅』になります。
既存住宅とは
❶人の居住用の供した住宅
❷建設工事の完了の日から1年を経過した住宅
❶若しくは❷の何れかに該当し、戸建住宅、共同住宅(マンション・アパート等)共に対象となります。
ほかにも、賃貸住宅の対象になりますが、店舗・事務所は建物状況調査の非対称です。
店舗併用住宅の場合、『住宅』に該当する居住部分(店舗等非居住用部分と共用の玄関・通路等も含む)が、基本的な建物状況調査の対象になります。
※除却することが確定している『空家』等
将来的に居住用として見込みのないものは『住宅』には該当されません。
④『調査結果の概要・報告書』の『保管義務』は?
調査の依頼者が『調査結果の概要』及び、『報告書』を保管する義務は有りません。
但し、重要事項説明に必要な書類となり、大切に保管されて下さい。
媒介依頼している不動産会社には、『調査結果の概要』の情報を共有することが大切です。
※調査依頼者が購入希望者の場合、『建物状況調査の結果の概要』及び、『報告書』は購入希望者に渡されます。
調査後の情報の取扱いについては、予め売主(建物所有者)と購入希望者との間で相談となります。
2,建物状況調査の対象部位・方法について
①建物状況調査の調査対象部位は?
建物の構造耐力上主要な部分、及び雨水の侵入を防止する部分が調査対象部位となります。
具体的な調査個所は工法により異なります。
構造耐力上主要な部分に関しては
『基礎・土台及び床組・床・柱及び梁、外壁及び軒裏・バルコニー・内壁・天井・小屋裏』
雨水の侵入の防止する部分に関しては
『外壁・内壁・天井・屋根』部分が一般的になります。
※建物状況調査は原則として目視・非破壊検査により行われるため、建物の構造耐力上主要な部位である基礎の調査について、敷地内の地中の調査は含まれません。
オプション調査を依頼する場合を除き、調査実施者により調査対象部位が異なりません。
例として、給排水管路や給排水設備等は、建物状況調査の調査対象にはなりませんが、オプション調査として有料にて依頼できる場合が有ります。
②建物状況調査はどのような方法・機材を用いているのか?
調査実施者は、国の登録を受けた既存住宅状況調査技術者講習を修了した上で、国が定めた既存住宅状況調査方法基準に規定する方法で調査します。
使用する機材は、調査実施者によって異なりますが、床の調査であればレーザー水平器等、基礎の調査であれば『クラックスケール・鉄筋探査機』等が使われます。
③建物状況調査に立ち会う必要は?
建物の所有者が立ち会うことが一般的です。
所用時間が長い場合は、所有者・調査員共にとても大変です!
④目視・確認が困難な物件は?
小屋裏の点検口や床下点検口が無い場合、移動困難な家具によって目視出来ない箇所がある場合、また降雨・降雪等にて目視出来ない箇所があった場合、建物状況調査が出来るか疑問になる場合のご質問が多いものです。
回答からですが『実施可能』です。
しかしながら、点検口が無い場合や、移動困難な家具有る場合など、『調査の結果の概要や報告書』に『調査できなかった』と記載されます。
天候等の影響で調査個所が目視出来ない場合には、同様に『調査の結果概要や報告書』に調査できなかったと記載されるほか、調査実施者や売主と相談の上、後日再調査を行う必要が有ります。
⑤マンション(RC造)と戸建(木造)と比べると?
マンション(RC造)の場合、コンクリートの強度や鉄筋の本数・間隔の調査を行います。
マンションの建物状況調査では、1棟全体を対象とする『住棟型』と、住戸を対象とする『住戸型』があり、専有部分だけでなく共用部分の調査が行われます。
⑥マンションの建物状況調査における『住棟方調査』や『住戸型調査』とは?
『住棟型調査』とは、マンションの住棟全体のうち特定階(最上階・最下界・指定された途中階)等の調査を行うものです。
『住戸型調査』とは、住棟の中の特定住戸を調査対象としてマンションの出入り口から住戸に至る経路等の調査を行うものです。
『住棟型調査』は単一の者が住棟全体を所有しているケースを想定しており
『住戸型調査』は複数の区分所有者が存在するケースを想定しております。
⑦マンションの建物状況調査を行う時『管理組合』の承諾は?
共用部分の調査も対象になりますので、予め管理組合の了承を頂く必要が有ります。
⑧マンションの共用部分のみ、専有部分のみの調査実施は?
結論からですが可能です。
住戸内、住戸外其々の調査を異なる調査者が別の時期に実施している場合も、建物状況調査として有効とされます。
マンションの管理組合等の依頼により、現在行われている既往の調査
(建築基準法の定期報告や大規模修繕に係る調査等)
上記に併せて建物状況調査(全住戸に係る共用部分についての『住宅調査』)を行い、取引の際には、売主又は購入希望者の依頼により、対象住戸の専用部分についてのみ建物状況調査を行い、共用部分の調査結果と併せて活用するなど想定されます。
其々の建物状況調査の結果をもって、既存住宅売買瑕疵保険に加入する意向が有る場合
其々の調査は、同一の調査実施者に依頼する必要があるなど、加入条件が有りますので、詳細は住宅瑕疵保険責任保険法人にご相談下さい。
今回のブログは『状況調査』をメインに考察しておりますが、次回のブログは『住宅瑕疵保険』について考察したいと思います。
関連した記事を読む
- 2026/05/29
- 2026/05/21
- 2026/05/17
- 2026/05/17


