『借地・借家法・登記』とは?
『新法借地借家法』にて『借地権』が多様化して少し複雑になりました!
『借地権』は大まかに5種類に分けられます!
4月新年度に入りましたが、例年と大きく違うのが世界情勢でしょうか。
毎日、ニュースで報道されると否応なく、中東情勢や原油価格の高騰の話題が目に付くものです。
此のところ
ご相談を頂くのは『借地権』『借家権』でのトラブルのご相談なのですが
『借地借家法』について熟練していくことが重要です。
借地借家法と登記について
借地借家法が、平成3年(1991年)9月30日に成立し
平成4年8月1日に施行された『新法借地借家法』ですが
これまで色々な解説書が販売されております。
平成4年7月7日
民三第3930号をもって法務省民事局長通達、平成3年改正借地借家法の施行に伴う、賃借権、地上権の設定登記に関する先例になります。
借地権の定義ですが、建物の所有を目的とする地上権、または土地の賃借権【借地借家法第2条第1号】を借地権と言います。
新法では、通常の借地権のほか定期借地権(三種)を認めており、新法施行前に設定された借地権については、新法施行後もその効力は妨げられない【付則第4条但し書き】としております。
借地権自体が、5種類の借地権が存在しております
これ等の種別は主にその存続期間を基準にしております。
①通常の借地権(新法借地権)
通常の借地権は、従来の借地権と異なり、堅固・非堅固の区別がなくなり、一律に存続期間30年以上【借地借家法第3条】となります。
これを更新する場合も、更新後の存続期間は最初は20年以上、2回目以降は10年以上【借地借家法第4条】あることが必要です。
②定期借地権
存続期間を50年以上とする借地権であって、建物の再築による存続期間の延長がなく、【借地借家法第13条】による建物買取請求をしないこととする旨を定められた借地権を定期借地権【借地借家法第22条】と言います。
但し、この特約は『公正証書による書面』等によってしなけれななりません。
この借地権については『賃貸マンション』や『賃貸ビル』に利用が多く見られます。
借地権設定から30年以上を経過した日に、借地上の建物を土地の貸主に譲渡することを予め定める建物譲渡特約付き借地権【借地借家法第23条】が認められました。
これ等については、賃貸マンション、賃貸ビル、個人住宅に利用される事案が多いものです。
専ら事業の用に供する建物の所有を目的ちし、存続期間を10年以上20年以下とする借地権(事業用借地権)を設定した場合には、新法の存続期間等に関する規定の適用はないとされております。【借地借家法第24条】
但し、この事業用借地権の設定契約は、公正証書をもってしなければなりません。
郊外の量販店や外食店、工場用地の確保等に利用が期待されており、臨時設備の設置その他の一時使用のために設定したことが明らかな借地権(一時使用目的の借地権)には、新法の存続期間に関する規定の適用は有りません。【借地借家法第25条】
③改正前借地法による借地権
改正前の借地法による借地権については、新法は、新法施行後もその効力は妨げられません。【付則第4条但書】
新法施行後も旧借地法の適用を受けることになります。
④自己借地権
土地所有者が自らを権利者とする借地権を設定することは、混同の原則に反しますので、これまでの民法の解釈【民法179条第1項、民法第520条】でした。
建物が共有建物や区分所有建物である場合など、土地所有者が建物所有者の一人であるというケースは少なくありません。
このような場合に借地権を設定するために、これまでは、建物所有者の為に借地権を設定し、その後は借地権の準共有持ち分を、土地所有者に移転するという方法が取られておりましたが、この場合に於ける法律関係等に疑問がもたれました。
そこで、【借地借家法第15条第1項】は、土地所有者が借地権を準共有する場合に限り、自己借地権の設定が認められております。
⑤期限付き建物賃貸借
❶賃貸人の不在期間の建物賃貸借
転勤、療養、親族の介護その他の、やむを得ない事情にて建物を一定の期間、自己の生活の本拠として使用することが困難で、かつ、その期間の経過後は本拠として使用することが明らかな場合において、建物の賃貸借する時は?
『契約の更新がないこととする旨の特約事項』を予めすることが出来るとされました。
【借地借家法第38条】
この特約のある建物の賃借権を『不在期間の賃借権』といい、この借家権の存続期間は、1年未満でも差支えないとされます。
形式として、公正証書等の書面(または電磁的記録)による契約が必要です。
【借地借家法第38条第1項後段】参照
あくまで更新が無く、期間満了で終了する旨の特約になります。
書面による事前の説明義務があります。
賃貸人は、定期借家契約を締結する前に、借家人に対して『更新がなく、期間満了で終了する』旨を記載した書面を交付し、説明しなければならない。
【借地借家法第38条第3項、第4項】参照
(注意)
契約書とは別の書面でなければならないことと
事前説明を怠った場合、契約の更新がないとする特約は無効
※この場合『普通借家契約』となります。
❷取り壊し予定の建物の賃借権
法令または契約にて、一定の期間を経過したあとに建物を取り壊すことが明らかな場合において、建物の賃貸借をする時には、存続期間の定めとは別に、建物を取り壊すときに、賃貸借が終了する旨の特約をすることが可能になります。
【借地借家法第39条】
この特約のある賃借権を『取壊し予定の賃借権』と言います。
ここまでは『借地借家法』の基礎的なご説明になります。
次回は『借地権設定』の登記について考察したいと思います。
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