『相続登記』について!
『相続しない』場合は?どのような手続きが必要なのか?
相続時『子』がいない場合は?
不動産の相談される内容は種々多様ですが、人生の中で必ず『相続』についてのご相談が圧倒的に多いものです。
日ごろから『相続』の事ばかり考えている訳では有りませんので、ご本人で出来る相続・贈与についての相談は意外と難しい時も多いものです。
1,相続の登記申請は?
定相続人と相続分
人生100年時代と、いつしか囁かれてはいるのですが、不動産の所有者が死亡し、相続が開始すると、その相続人に所有権が移転されます。
相続登記の手続きは、登記の中では日本の一般国民にとって、比較的身近でありますが、手続きそれ自体は複雑で厄介な面が有ります。
とはいえ、素人は手が出せないと言う訳ではなく、単純なものは十分手続きは可能になります。
民法に定められた最小限の相続の知識が必要になり、先ずは法定相続人と、その相続分について学ぶことが重要です。
②法定相続人
相続において、被相続人(亡くなった方)が、特別の意思表示(遺言)をしない限り、遺産は原則として法律の定めにより、相続人に移転します。
法律に定められた相続人を『法定相続人』と言いますが、法定相続人は被相続人の配偶者と血族関係者です。
配偶者は、夫から見れば妻、妻から見れば夫ですが、此処で言われる血族関係者は違ってきます。
第一順位は『子』
第二順位は『直系尊属』
第三順位は『兄弟姉妹』となります。
被相続人に『子』が居れば、その子が相続人となって、直系尊属や兄弟姉妹は相続人にはなりえません。
※『子』がいない場合には『直系尊属』
『直系尊属』がいない場合には『兄弟姉妹』が相続人として順次繰り上がりになります。
なお、配偶者は常に相続人となりますので、血族関係者たる『子』などと共同して相続人となる訳です。
③遺言状について
不動産の所有者が死亡し、相続が発生した場合、相続にあたっては先ず被相続人(死亡した人)の意思が優先され、被相続人の意思は遺言によって明らかにされます。
従って、遺言状がある時は、その遺言状が有効なものである限り、これに従って移転の登記がすることが優先されます。
この場合、『相続による移転の登記』には、この遺言状とともに被相続人の戸籍謄本と、この遺言状に従い相続を受ける者の戸籍謄本と住民票、或いは遺贈を受ける者の戸籍謄本と住民票を添付して移転の登記をします。
但し、遺言状の様式不備の為、有効にならない時や、遺言状が紛失した場合、相続人間で遺産を分割し、これに基づき移転の登記をします。
また何らかの事情にて遺産分割出来ないとき、当面、遺産分割が難しい時は、法定相続分に従い移転の登記をすることも出来ます。
何れにせよ、これ等の場合には『相続人を確定させる』必要が有ります。
相続人確定の為には、戸籍謄本等の戸籍関係書類を取り寄せ、相続人となる者が誰なのかを調べることが重要です。
戸籍関係書類には、現在の戸籍謄本、除籍謄本(本籍を移動したり、結婚し他の戸籍に入る際や、死亡したり同一の戸籍に記載している人が全員いなくなったとき、その戸籍は戸籍簿から除かれ、除籍簿に移動されます)
(旧戸籍法に基づき作成されていた戸籍簿の謄本)が有ります。
相続人確定の為には、被相続人(死亡した不動産所有者)の年齢18歳未満の記載のある戸籍関係書類を取り寄せる必要が有ります。
従って、被相続人だけではなく、その親あるいは祖父母が戸籍筆頭者になっている戸籍関係書類を取り寄せる必要が出てくる場合も有ります。
遺産額が相当額になる場合、死亡10カ月以内に相続税の申告・納税期限が有ります。
※以前は、死亡後6ヵ月であったような気がしますが、現在は10カ月以内とされております。
④相続しない場合は?
❶家庭裁判所で『相続放棄』の申述をした人からは、『相続放棄申述書』の正本を入手する必要が有ります。
相続放棄した方は、最初から相続人ではない者として扱いされます。
❷被相続人から被相続人の生前に、婚姻、養子縁組のため、或いは生計の資本として『贈与を受けている者、遺贈を受けた者(これらの人を『特別受益者』と言います)』
これ等の贈与或いは、遺贈された財産は遺贈に含まれますので、この分が当該相続人に受けるべき相続分に該当するのか
これを超えている時には、これ等の者は相続を受けることは出来ません。
【民法第903条】
この【民法903条】は、2018年に改正されておりますので
民法第900条(法令相続分)
民法第901条(代襲相続人の相続分)
民法第902条(遺言による相続分の指定)
上記各民法の内容も十分に理解する必要が有ります。
この場合、これに該当する相続人から印鑑証明書を天日した『特別受益証明書』を発行してもらいます。
次に相続すべき遺産を確定する必要が有ります。
移転登記の対象になるのは、不動産のみですが、相続税の申告や、遺産分割のことを考え、『動産・預貯金・有価証券等』は勿論、借入金等の債務も遺産に含まれます。
『借入金等の債務』は、債権者の同意がない限り、分割の対象になりません。
以上が整ったら遺産を分割し、特定の相続人の名義で移転の登記をするのか、分割の協議をせずに法定相続人に従って移転の登記をするするのかを決める必要が有ります。
法定相続人に従って移転登記をする場合は、相続人全員から或いは、相続人の一人から申請することが出来ます。
この場合は、以上の相続関係書類に、相続人の戸籍謄本と住民票を添付して登記申請をします。
尚、申請人の表示欄には各相続人の相続する持分を記載します。
遺産を分割し、分割後の特定された人名で移転登記するには、相続人全員で遺産分割協議をしなければなりません。
この場合、相続人の中で18歳未満の未成年者がいると、未成年者のために家庭裁判所で『特別代理人』を選任してもらい、この特別代理人を交え、遺産の分割協議をします。
分割協議成立後は、その結果を『遺産分割協議書』といい、文章に纏めて『相続人全員の印鑑証明書』を添付したうえ、相続人全員が、この書類に署名・実印を押印します。
この遺産分割協議に基づく移転登記の場合は、申請書にこの協議書と、相続関係書類及び、その不動産を受けることになった相続人の住民票を添付して行います。
相続による移転登記の場合は、原因証書が存在しないので、常に申請書副本を添付します。
また、遺言による移転の登記の場合を除き、相続関係説明図を添付すると、相続人が一目瞭然となり理解しやすいので、これを添付すれば遺産分割協議書及び、相続関係書類は還付してくれます。
以上が『相続登記』についてのご説明になります。
口頭で、以上の説明すると意外と時間を要しますので、ご相談される際は本ブログを見ながらお話できればと思います。
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