『コンプライアンス』について❸
『基本的人権の尊重』は憲法に定められております!
『宅建業』は差別について厳しく制限があります
新年あけましておめでとう御座います。
新年最初のブログですが、昨年末の内容の続きとなります。
『コンプライアンス』と言っても、色々な要素が含まれるものです。
現在、学校で学んでいる方から教えて頂くことは難しいもので、基本的に参考書類等で、自らを再度学ぶ機会も多いものです。
1,基本的人権の尊重
日本国民が、憲法が保障する個人の尊厳・自由、平等などの基本的人権を尊重することは、非常に重要視されております。
人権問題は、国際問題として国際連合が、1948年に『世界人権問題』1966年に『国際人権規約』等を採択するなど、全世界的に取り組んでいる基本的課題になります。
日本国内で、『同和問題』『在日外国人問題』『障碍者問題』『高齢者問題』『性的少数者(一般的にLGBT)問題』等の様々な『人権問題』が生じております。
宅建業においても業務の執行に関連して、同和地区との関連調査等を行ったことで、都道府県等から指導された事例や、在日外国人、障害者、高齢者、性的少数者等に対する民間住宅への入居機会の制約といった、『人権問題』が発生しているのも事実です。
【宅地建物取引業法第45条】等に定める宅建業者、その従業者の守秘義務は、個人のプライバシーに係る問題でもあり、その根源は、『日本国憲法が保障する基本的人権』に根ざしております。
特に宅建業者、その従業者は、憲法で保障された居住・移転の自由に関わる重要な業務に従事しており、業務の執行に関しては常に『基本的人権の尊重』を、十分に理解・認識しなければなりません。
そうすることが、社会的信頼の上にたった真の顧客保護・業務の適正な運営と取引の確保と、宅建業の健全な発達の促進に繋がります。
2,国際連合による『世界人権宣言』
①世界人権宣言は、昭和23年12月10日に国際連合で採択されております。
第1条
すべての人間は、生まれながらにして自由であり、且つ、尊厳と権利とについて平等である。
人間は、理性と良心とを授けられており、互いに同胞の精神をもって行動しなければならない。
②人権デー・人権週間・啓発活動について
国際連合では『世界人権宣言』を記念して、採択日の12月10日を『人権デー』と定めて、全ての加盟国に対し、人権思想の啓発のための行事を毎年実施するように要請しております。
法務省・全国人権擁護委員連合会では、各関係機関及び団体の協力を得て、『世界人権宣言』採択の日までの一週間(毎年12月4日から10日まで)を『人権週間』として、広く国民に呼びかけ人権尊重思想の普及高揚を図っております。
法務省は、令和6年度の啓発活動重点目標、及び啓発活動強調事項を、定めており啓発の展開を行っております。
③啓発活動強調事項について
❶女性の人権を守ろう
❷子供の人権を守ろう
❸高齢者の人権を守ろう
❹障害を理由とする偏見・差別をなくそう
❺部落差別(同和問題)を解消しよう
❻アイヌの人々に対する偏見・差別をなくそう
➐外国人の人権を尊重しよう
❽感染症に関する偏見・差別をなくそう
❾ハンセン病患者・元患者やその家族に対する偏見・差別をなくそう
❿刑を終えて出所した人や、その家族に対する偏見・差別をなくそう
⓫犯罪被害者やその家族の人権に配慮しよう
⓬インターネット上の人権侵害をなくそう
⓭北朝鮮当局による人権侵害問題に対する認識を深めよう
⓮ホームレスに対する偏見・差別をなくそう
⓯性的マイノリティに関する偏見・差別をなくそう
⓰人身取引をなくそう
⓱震災等の災害に起因する偏見・差別をなくそう
以上が、令和6年度の啓発活動重点目標の、人権啓発キャッチコピーになります。
3,宅地建物取引業における人権問題
宅建業の業務の執行に関連した人権問題が、生じていることについて、『同和問題』『人権問題』が有ります。
①同和問題とは
宅建業者が顧客の求めに応じて、取引の対象となる不動産が同和地区、又は、同和地区であった地域に所在するかどうかを調べて、その結果を答える行為は、部落差別を助長する恐れが有ります。
しかしながら、最近でも宅建業者が取引の対象となる物件が、同和地区に所在するか否かについて、調査する事例が発生しております。
このような行為が起きないよう、宅建業者は業務の適正な運営の確保に努め、不動産業に従事する者に対する人権に関する、教育・啓発活動により一層の推進を求められます。
※宅地建物取引業法第47条では、第1号に列挙されている事項について、故意に事実を告げず、又は不実のことを告げる行為が禁止されていますが
『取引相手から同和地区の存在について質問を受けた場合、回答しなくても宅地建物取引業法第47条に抵触しない』とされております。
【平成22年5月18日衆議院国土交通委員会】参照
②入居差別問題
申込者が外国人、障害者、高齢者又は、母子・父子家庭、性的少数者の理由にて、その入居を断るという問題の発生も多いものです。
宅建業者及び、その従事者は人権を尊重する観点から毅然とした対応をとると共に、家主を含め啓発に努めることが望まれます。
③宅建業者の社会的責務に関する意識の向上について
国が定めた包括的な指針『業法の解釈・運用の考え方(ガイドライン)』においても、『その他の留意すべき事項』の一つとして『宅地建物取引業者の社会的責務に関する意識の向上について』が定められており、宅建業における基本的人権の尊重、差別の解消に関する教育・啓発等の方針が示されております。
これに関する者は、これらの内容を十分認識理解して、業務に従事する必要が有ります。
④宅地建物取引業人権推進制度とは?
この制度は、人権問題の基礎から宅地建物取引の場における人権問題、個人情報保護に関する内容を網羅して解説する『宅地建物取引業推進養成講座』を受講した、宅地建物取引業を営んでおられる方、または其の従業者を『人権推進員』として設定させて頂くものです。
人権推進員には、認定期間は設定されておりませんので、各自、大阪府や業界団体が実施する人権推進員等を積極的に受講し、人権に関する最新情報を収取することが、心がけられております。
以上が『基本的人権の尊重』についてのご説明になります。
次回のブログでは『コンプライアンス』について、権利擁護に関する内容を考察したいと思います。
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