『コンプライアンス』について❷
プライバシーの侵害は違法行為になります!
『人』『物』のコンプライアンスを重視します!
前回のブログで掲載しましたブログ『コンプライアンス❶』は基本的な内容でした。
カタカナ文字が苦手である方には、正直興味が薄いもので、今回は不動産業者【宅地建物取引業】に従事しております立場として、学習しなければと思い、違反事例も含めて考察したいと思います。
1,宅地建物取引業におけるコンプライアンスの全体像
①宅地建物取引業とコンプライアンス
コンプライアンス重視になり、今日全ての業種・業態の企業、業界団体が社会要請に応えるため、コンプライアンスに対応した業務方法・教育体制の見直しされ、充実に取り組みされております。
不動産業界では、宅地建物取引主任者から宅地建物取引士への名称変更、将来的には更なる既存住宅住宅流通の仕組みの充実・円滑化が求められます。
一般的に、宅地建物取引業にかかわる者に対し、コンプライアンス重視の姿勢が更に強く求めれると思います。
不動産は、個人にとって生活・人生、法人にとっては企業活動などの基礎になり、そのため基礎として要求される条件も多種多様であり、関係法令も他業種に比べて多く、契約締結時には、伝えるべき情報も多岐にわたります。
宅建業には、社員の給与体系、業績評価に実績重視する傾向が強く、高額商品を取り扱うのですが、最初から最後まで一人で担当します。
しかしながら、法令違反やコンプライアンス上、問題になることが多いもので、事例を挙げその対処法、防止策について考察する事例が多いものです。
②コンプライアンスは、なぜ必要なのか?
不動産業界のコンプライアンスは『宅建業法等の法令に従い、公正・公平な企業活動を行う』『社会倫理への適切な配慮』することです。
将来への展望ををもち、経営理念、創業精神をもち仕事に邁進し、企業人として自ら掲げた目標に向けて行動することが、組織全体の意識向上になりものです。
コンプライアンスの意義には三段階あります。
大枠で『社内倫理』は、物事の善悪を熟知することです。
中枠は、『社内規定』で、会社の社則・社訓のように明示されたもののほか、経営者の姿勢・社風からなります。
基本である『法令遵守』は、憲法・民法の基本法の他、宅建業法、各自治体で定めた条例等です。
当方は、全国各所の不動産を取扱いしておりますので、その都道府県・区市町村の条例を調査しておりますが、この調査が一番大変です。
宅建業に関わる主たる法律も、色々と分別されております。
③宅建業に関わる主な法律体系について
❶人(当事者)の場合
一般の方に対しては『民法』
事業者に対しては『消費者契約法』
承認に対しては『商法』
宅建業者に対しては『宅地建物取引業法』
❷物(対象物)の場合
一般については『民法』
宅地・建物については『宅地建物取引業法』『区分所有法』
借地・借家に対しては『借地借家法』『賃貸住宅管理業法』
新築住宅に対しては『品確法』『住宅瑕疵担保保護履行令』
そのほか『宅地建物を規定する行政法』は多くの法令のもと関わります。
主に、『住生活基本法』と『土地基本法』に分類されますが
『土地基本法』は『都市計画法』と強い結びつきが有ります。
④コンプライアンス違反が生む負の連鎖は?
コンプライアンス違反が生み出す危険性
違反が発覚した時に、【世間の批判→顧客離れ→売上低迷→利益の落ち込み→資金繰りの悪化→社員の意識低下→経営の悪化】
上記のような、負の連鎖に陥り、会社のためによかれと思って行動しても、不祥事を起こすことで会社に莫大な損失を与えます。
日々の従業員一人一人のコンプライアンスの実践は、会社の為になることは言うまでもないと思います。
2,宅建業における具体的事例にみる注意点は?
宅建業務は、トラブル・クレームを生み出しやすい危険が有り、コンプライアンス違反も多いものです。
①実績を最重要視した場合
個人の能力で数字で評価しやすく、いい意味で実績重視主義になりやすい傾向が有ります。
しかしながら、業績評価の際に成功報酬部分に重点を置くことで、営業担当者が成果を急いで、契約成立を優先させると、結果的に顧客の立場を疎かにしてしまいます。
②確認がききにくい事業体制の場合
店舗・営業所ごとの管理部門がない事業体制では、細部まで業務内容の管理がズサンになるケースが多いものです。
媒介業務では、物件調査から契約締結まで一つの取引を営業担当者に一任している『自己完結型』の場合、不動産会社の経営者・上司等の確認が行き届かなく原因になります。
また、人材の流動性も高いがため、社内人材は経験の浅い若しくは、普段からの学習能力の劣る人材では、法令のもとトラブルに発展する危険性も有ります。
③当事者意識の欠如
ここは一番危険である内容ですが、不動産は高額でありますので取扱いに、他人の所有物だるがため、実感がわかず当事者意識・責任感が希薄になることも多く見受けられます。
当方としては、不動産(土地・建物)は高額であるので、所有者若しくは買い受ける方の視点で判断しております。
そのため、慎重に物事を進めていくことが不可能な場合は、取引の対象から外す場合も多いものです。
3,コンプライアンス違反の事例について
①会社の機器の私的使用は?
会社の複写機は備品であり、『会社の資産』となります。
使用料(カウント料金)、用紙代、トナー代、メンテナンス費用は会社で支払いしており、個別で枚数が少なくても許可を得る必要があり公私混同できないものです。
②プライバシー情報について?
個人情報の取扱いは重要で、宅建協会の講習ビデオでも紹介されておりますが、特にマイナンバーカードの裏面は個人番号が記載されております。
その他、住民票にはマイナンバーが記載されていることが多く、取り扱いは厳重にしないと『個人情報保護法令』に違反し、相当額の罰金が課されることを十分理解することが重要です。
③営業情報の安易な取扱いについて
よくSNSを通じて友人が出来た場合、仕事上の営業ルートの目的で営業情報を発信する場合、多くの事例『標的型攻撃』で、ランダムでメール送信したりする行為が多いものです。
『標的型攻撃』は、悪意をもった不正アクセスにも繋がり、悪質な場合は、データの漏洩やシステムの破壊等の可能性もあるので、組織を保護するため普段から確認する必要が有ります。
④顧客リストの持ち出しや肖像権について
個人情報保護法では、一律の保管期間は定めは有りませんが、『利用目的を達成したら遅滞なく削除に努める』ことが義務付けられております。
【個人情報保護法第22条】
第三者提供の制限は、原則として本人の同意なく第三者に提供してはいけません。
ちなみに、お客様の顔写真をインターネットにて掲載する場合、『肖像権』に該当するもので、個人情報保護法の改正後に、本人からの承諾なしに掲載し続ける行為は『個人情報保護法』に違反する可能性が高いものです。
『肖像権侵害』は、本人の許可なく顔・姿を撮影し、それが社会生活上我慢出来ないほどの程度を超えた場合成立します。
顔がはっきりわかる場合、『個人情報保護法の改正時』に必ず当事者の承諾を得ないとなりません。
常に日本の法律は改正されておりますので、その辺りは無期限で掲載している場合は、本人の承諾を取らないと罰せられます。
特に、顔が出ている場合、その場では許可を取れても、年月を重ねるとその方のプライバシー(肖像権)を大きく侵害する可能性が高くなります。
⑤業務データの自宅の持ち帰りについて
職場で支給されるパソコン等で、期日がなく自宅で作業を行った場合はどうなんでしょうか?
例に挙げると、USBデータの業務データの持ち出しは紛失の危険性もあり、業務データの漏洩、ウィルスの混入した場合、組織全体のウィルスの脅威にさらされる事案も多くあります。
その場合の対抗措置を十分に行うのは基本的なものです。
4,不動産表記については?
不動産チラシで、人気の学校等を記載する場合は、学区内の特性地域を強調した表現は、地域差別を助長する行為と受け取る場合が有ります。
差別する意思はなくても、教育環境等の表現を用いることは不適切となります。
①将来の環境についての説明は?
都市近郊や遠方にて『生産緑地』の周辺物件を媒介にて取り扱うことが多いのですが、曖昧であるのですが説明に苦慮することが有ります。
『生産緑地』は、市街化区域内で保全すべき農地として指定されるものですが、指定から30年以上経過したり、主たる従事者の死亡等で農業従事者が不在の場合、指定が解除される場合が有ります。
指定解除されると、宅地として建物の建築が可能となり、将来、日照含めた住環境が大きく変わる可能性があり、当方としても不明確なことを断言することが出来ないものです。
②老朽化した擁壁は?
当社も取扱いすることが多いのですが、敷地内に2mを超える擁壁について、老朽化により割れたり膨張したり、水抜き穴が無いものは、重要事項説明時に『建物を増築・改築・再建築』する際は、所轄官庁から擁壁の組みなおし、改修等の指導を受ける可能性が出てきます。
擁壁自体、2mを超過した場合は、確認申請時に、水抜き穴、ひび割れ、膨張していれば当該擁壁は、指導も受ける際に、多額の工事費用が発生します。
不動産の重要事項説明時は、明確に説明する義務があり、厳しめの記載内容になります。
まず言えるのが、老朽化した擁壁は不動産の場合、買主に多額な擁壁の修繕費用がかかるので、要注意となります。
③金銭関係の不適切な取扱いについて
買主自身が取引されている金融機関から住宅ローンを借りるにあたり、取引の安全性からにして、自己取引金融機関からの借入は、ローン特約として取引条件の中で考慮されるのですが、顧客担当の媒介業者は、その金融機関の担当者にヒアリングし、審査内容、ローン実行までの手続きを、最低限ヒアリングする責務が有ります。
後々の、ローンの可否について、違約に関する問題は避けられません。
また、事務所以外での売買契約を行い、媒介報酬を受領し自己判断入にて媒介報酬を持ち帰る際は、紛失・盗難にあった場合は保全されないので、かなり注意が必要になります。
④物件を媒介で取り扱いう際の注意
私どもは、不動産集されております売主様より、依頼されることが多いのですが、客付け会社より複数の購入申し込みを受理することが有ります。
ここは重要で、取引の公正、売主の利益を守る立場上、その申込条件を詳細に分析して売主様に報告することが責務となります。
当然ですが、私情を話すことではなく、分析結果を報告しております。
⑤告知書・善管注意義務について
所有者(売主)様より、告知書(物件状況報告書)について、記入する際はあくまで、売主が判断し記載するのですが、売主と言えどどのように記入するのか分からないことが多いものです。
媒介業者が代行して作成すると、責任の所在が曖昧、不明確になりやすく、問題が出た場合は、責任は代行した不動産仲介会社に該当します。
当方は、売主様に色々と説明し、売主様が納得してようやく記入していただけるものです。
ほかに、賃貸しする際に、土地建物に抵当権が設定され、差し押さえ登記が発覚した場合、ちょっと面倒な内容になります。
そもそも、賃貸借契約の更新業務自体は『宅地建物取引業法』には該当しません。
そのため、宅建業法は適用されないのですが、更新業務は民法上の準委任契約に基づく業務になりますので、『更新業務を行う宅建業者は善管注意義務』を負っております。
誠実に業務を行うことになり、賃借人が更新手数料を支払って更新しても、競売等のリスク要素を説明して、更新業務を執り行う必要が有ります。
不動産の取引は、コンプライアンスを重視する箇所が数多くありますので、ご注意いただければと思います。
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