法令の制限について(その1)
不動産の取扱いで重要なのは『法令に基づく内容』の理解です。
『都市計画法』は、自治体により制定されます。
季節も晩秋から初冬に入り、朝晩の冷え込みも少しづつ肌で感じる季節になり、年末近くのこの時期の挨拶回り、ストーブを焚いている訪問先も増えてきました。
年末に差し掛かり、ニュースでは政治絡みや海外の高層マンションの大火災等の不穏な話題が増えておりますが、日本国内の土地・建物という財物を取扱いしておりますが、高騰している不動産価格が落ち着く事は、不動産の取引をしていく上で重要と思います。
今回は、不動産の基礎的なポイントを、不動産を所持されている方や、これから不動産を売買・相続等される方々と、一緒に考察したいと思います。
1,都市計画法について
この法律は、都市計画の内容・その決定手続き、都市計画制限、都市計画事業その他、都市計画に関し必要事項を定め、都市の健全な発展と秩序のある整備を図り、公共の福祉の増進等に寄与することを目的にしております。
①都市計画区域(土地利用に関する都市計画)
開発行為・建築行為の規制・制限されます。
❶市街化区域・市街化調整区域
無秩序な市街化の防止と健全で計画的な都市の発展を目的
❷地域地区
建築行為、開発行為の規制により都市計画の目的を実現する目的
❸地区計画等
各地区の目的に応じた区域に、相応しい態様を備えた環境の各街区を整備・開発保全する目的
②都市計画区域(事業に関する都市計画)
事業の前段階での開発行為、建築行為の規制・制限される地域。
❶市街地開発事業等の予定区域
用地取得型の市街地開発事業、または全域な都市施設について最適地を、早期段階で確保する目的
❷促進区域
権利変動型の一定の市街地開発事業について、区域内の市町村に一定期間内に一定の事業の施行を義務付け又は、区域内の土地所有者等に事業の施行努力等の責務を課す目的
❸被災市街地復興推進地域
大規模な火災、震災その他の災害を受けた市街地の復興を推進する目的
③都市計画区域(事業に関する都市計画)
事業の本段階での建築行為等の規制・制限・用地買収・事業の実施
❶都市施設
都市に必要な様々な施設を、都市機能に合わせて適正に配置する目的
❷市街地開発事業
一定の地域について、地方公共団体等が公共施設の整備と、宅地の開発とを併せ、全目的な市街地の開発を行う目的
④都市計画区域外(準都市計画区域)
土地利用に関する都市計画(開発行為・建築行為の規制)
❶地域地区の一部
用途地域、特別用途地区、特定用途制限地域、高度地区、景観地区、風致地区、伝統的建造物群保存地区、または緑地保全地域を定め、土地利用を整序し、環境を保全する目的
⑤都市計画区域外(準都市計画区域外の地域)
都市計画なし(開発行為の規制区域)
一定の市街地を形成すると見込まれる規模(1ha)以上の開発の適正な水準を確保する目的
2,都市計画法第8条第1項に掲げる地域地区について
❶住居系の用途地域
①第1種低層住居専用地域
都市計画の目的として『低層住宅の専用地域』とされます。
②第2種住居専用地域
小規模な店舗の立地が認められる『低層住宅の専用地域』とされます。
③第1種中高層住居専用地域
『中高層住宅』の専用地域とされます。
④第2種中高層住居専用地域
必要な利便施設の立地を認める『中高層住宅』の専用地域とされます。
⑤第1種住居地域
『大規模な店舗、事務所の立地を制限する住宅地』のための地域とされます。
⑥第2種住居地域
『住宅地のため』の地域とされます。
⑦準住居地域
『自動車関連施設等と住宅』が調和して立地する地域とされます。
⑧田園住居地域
※平成30年に新設されました。
『農業の利便の促進を図りつつ、これと調和した低層住宅に係る良好な環境を保護』する地区となります。
❷商業系の用途地域
⑨近隣商業地域
『近隣の住宅地の住民のため』の店舗・事務所等の利便の増進を図る地域とされます。
⑩商業地域
『店舗・事務所等の利便の増進』を図る地域とされます。
❸工業系の用途地域
⑪準工業地域
『環境の悪化をもたらす恐れのない』工業の利便の増進を図る地域とされます。
⑫工業地域
『工業の利便の増進』を図るための地域とされます。
⑬工業専用地域
『工業の利便の増進』を図るための専用地域とされます。
以上が『用途地域』の分類とされます。
❹特別用途地区
用途地域内において、特別の目的からする土地利用の増進のため、用途制限を緩和したり、環境の保護等から建物の用途を制限または禁止にして条例で定める地域。
❺特定用途制限地域
用途制限が定められていない土地の区域(市街化調整区域を除く)で、良好な環境の形成または保持のため地域特性に応じて、合理的な土地利用が行われる様、規制すべき特定の建築物等の用途を制限する地域。
❻特例容積率適用地区
第1種・第2種中高層住居専用地域、第1種・第2種住居地域、準住居地域、近隣商業地域、商業地域、準工業地域または工業地域内の適正な配置おいて、未利用になっている容積の活用を促進して土地の高度利用を図る地区。
➐高層住居誘導地区
都市における居住機能の適正な配置と、利便性の高い高層住宅の建設の誘導を図るため、第1種・第2種住居地域、準住居地域、近隣商業地域または準工業地域内で高層住宅の建設を誘導すべき地区。
※容積率が400%または500%の区域に限る。
❽高度地区
用途地域内において市街地の環境を維持し、または土地利用の増進を図るため、建築物の高さの最高限度または最低限度を定める地区。
❾高度利用地区
用途地域内の市街地における土地の、合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新とを図るため、建築物の容積率の最高限度及び最低限度、建蔽率の最高限度、建築面積の最低限度並び、壁面の位置の制限を定める地区。
❿特定街区
市街地の整備改善を図るため、街区の整備または造成が行われる地区であり、建築物の容積率、高さの最高限度、壁面の位置の制限を定める街区。
※その代わり一般的な建築物の容積率、建蔽率等の制限が適用されなくなります。
⓫都市再生特別地区
都市再生緊急整備地域のうち、都市の再生に貢献し、土地の合理性かつ健全な高度利用を図る特別の用途、容積率、高さ、配列等の建築物の建築を誘導する必要があると認められる区域について定める地区
【都市再生特別措置法第36条】
⓬居住調整地域
市町村が都市計画区域において作成できるとされる『立地適正化計画』の区域(市街化調整区域を除く)のうち、当該立地適正化計画に記載された居住誘導区域外の区域で、住宅地化を抑制すべき区域について定める地域
【都市再生特別措置法第89条】
※規制の概要について
特定開発行為については、都市計画法第29条第1項1号の規定は適用されず、開発許可を受ける必要があり、また、特定開発行為及び、特定建築等行為については、居住調整区域を市街化調整区域とみなして、都市計画法第34条『市街化調整区域に係る開発許可基準』及び、都市計画法第43条『開発許可を受けた土地以外の土地における建築等の制限』の規定が適用されます。
【都市再生特別措置法第27条、第28条、第29条、第89条】
※特定開発行為とは?
特定開発行為とは、住宅その他人の居住の用に供する建築物のうち、市町村の条例で定めるもの(寄宿舎、有料老人ホーム)等(以下居住調整区域に係る個所において住宅等)の建築の用に供する目的で行う開発行為。
❶3戸以上の住宅の建築目的
❷2戸以下の住宅の建築目的で規模が1,000㎡以上のもの
❸人の居住の用に供する建築物として市町村の条例で定めたものの建築目的のもの
以下、居住調整区域に係る個所において同じになります。
【都市再生特別措置法第29条、第90条】
※特定建築等行為とは?
特定建築行為とは、住宅等を新築し、または建築物を改築し、若しくはその用途を変更して住宅等とする行為(但し3戸未満の住宅は除く)をいいます。
【都市再生特別措置法第29条、第90条】
以上が簡単ですが『法令の制限』に関するご説明ですが、この続きはかなり長くなりますので、分割にて考察したいと思います。
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