老齢年金について(令和7年度)❸
『私的年金』と併せて受給する年金保険が老後に有利です!
年金は『繰下げ受給』すると受取率が高めです!
11月に入り、晩秋の寒さが身に染みる季節に入り、今年は早々にカレンダーをお世話になった方々にお配りしておりますが、色々な話も頂くものです。
2025年は、土地だけではなく建売の価格も高騰しており
江東区では、借地権の建売住宅でも6,000万円を超えており、市場価格も以前と比較すると2倍程度になり
新築マンションも1億円以上とお客様の返済も大変であると思います。
50年住宅ローンを検討される方は、必ず年金暮らしの期間でも、住宅ローンをご返済される計算になります。
私どもも将来若しくは、現在の年金の仕組み・受給金額を計算できないと不動産の業務報告に関連して信用問題になるものです。
住宅ローン返済と年金の受給額を計算しないと、購入者の老後の生活問題になります。
1,年金の繰上げ受給とは?
老齢基礎年金・老齢厚生年金は、ご希望あれば本来の受給開始年齢よりも、早い時期に受け取ることも出来ます。
これを『繰上げ受給』といい、『60歳~65歳になるまでの間に請求』することが出来ます。
但し、繰上げ受給の請求をした時点(月単位)に応じて、本来の受給開始までの月数ごとに0.4%年金額が減額されます。
例に挙げると60歳時点では『24%減額』され、その減額率は生涯変わりませんので、減額された年金は、繰上げ請求した月の翌月分から受け取ることは可能です。
①繰上げ受給の受給率について
対象は昭和37年4月2日以降に生まれた方
繰り上げた月数×0.4%減額(最大24%)
60歳0か月の場合 『76.0%』
61歳0カ月の場合 『80.8%』
62歳0カ月の場合 『85.6%』
63歳0カ月の場合 『90.4%』
64歳0カ月の場合 『95.2%』
65歳0カ月の場合『100%』
対象は昭和37年4月1日以前に生まれた方
繰り上げた月数×0.5%減額(最大30%)
60歳0か月の場合 『70.0%』
61歳0カ月の場合 『76.0%』
62歳0カ月の場合 『82.0%』
63歳0カ月の場合 『88.0%』
64歳0カ月の場合 『94.0%』
65歳0カ月の場合『100%』
②繰上げ受給を請求する際の注意事項
❶繰上げ受給の請求をした時点(月単位)に応じて年金が減額され、減額率は生涯変わりません。
❷老齢基礎年金と老齢厚生年金は併せて繰上げ受給の請求をする必要が有ります。
(特別支給の老齢厚生年金を受給している方が、老齢基礎年金を繰上げする場合等を除き、何れか一方のみの繰上げ受給することは出来ません)
❸日本年金機構と共済組合等から複数の老齢厚生年金を受け取ることが出来る場合、全ての年金について同時に繰上げ受給の請求をしなければなりません。
❹65歳になるまでは、遺族厚生(遺族共済)年金と、繰り上げた老齢基礎年金を同時に受け取ることは出来ません。
❺上記のほか、注意点が幾つか御座います。
※障害の程度が重くなった場合、障害基礎年金を受け取りすることは出来ません。
※宴婦(かふ)年金を受け取ることは出来ません。
※国民年金に任意加入することや、保険料を追納することは出来ません。
※繰上げ受給を取り消しできません。
③特別支給の老齢厚生年金を受給できる方の繰上げ受給について
特別支給の老齢年金を受給できる方も、希望すれば60歳から受給開始年齢の前月になるまでの間に、老齢厚生年金を繰り上げて受け取ることが出来ます。
繰上げ受給の老齢厚生年金の年金額は、本来の受給開始年齢で受け取る額から、繰上げ請求日から本来の受給開始日までの月数ごとに0.4%減額されます。
老齢基礎年金と同時に繰上げが必要になるなど、繰上げ受給を請求する際の注意事項は、
前項の注意事項と同様の内容です。
長期加入者の方・障害の状態にある方、船員・坑内員であった期間が15年以上の方が、繰上げ受給の老齢厚生年金を受け取る場合は、繰上げ調整額を受け取ることが出来ます。
※繰上げ調整額
本来の受給開始年齢から受け取ることが出来る定額部分の年金額を、請求日に応じて按分した年金額です。
④老齢基礎年金の繰上げについて
特別支給の老齢厚生年金の、受給開始年齢に到達している方も、65歳までの間に老齢基礎年金を繰り上げて受給することも可能です。
特別支給の老齢年金(退職共済)年金の定額部分を受給できる場合は、定額部分が支給停止になりますので、注意が必要です。
2,年金の繰下げ受給とは?
老齢基礎年金・老齢厚生年金は、希望すれば本来の受給開始年齢よりも遅い時期に受け取ることが出来ますが、これを『繰下げ受給』と言います。
繰下げ受給は、『66歳から75歳』になる迄の間に、請求することが出来ます。
繰下げ受給の請求をした時点(月単位)に応じて、受給権発生年月日から繰下げした月数ごとに『0.7%年金額が増額』されます。
70歳時点では『42%』、75歳時点では『84%』増額され、その増額された年金は、生涯変わらず、増額された年金は、繰上げ請求した月の翌月分から受け取ることが出来ます。
※繰下げ待機期間中は、繰下げ受給の請求を行うか、65歳から本来の老齢基礎年金・老齢厚生年金を遡り受け取るかは、いつでも選択可能です。
①繰下げ加算額
繰上げ加算額は、原則として65歳時点の老齢厚生年金額を基準として、受給の請求をした時期に応じて計算されます。
繰上げ加算額=(繰下げ対象額+経過的加算額)×増額率
②繰下げ受給の受給率について
繰り下げた月数×0.7%増額(最大84%)
65歳0カ月の場合 『100.0%』
66歳0カ月の場合 『108.4%』
67歳0カ月の場合 『116.8%』
68歳0カ月の場合 『125.2%』
69歳0カ月の場合 『133.6%』
70歳0カ月の場合 『142.0%』
71歳0カ月の場合 『150.4%』
72歳0カ月の場合 『158.8%』
73歳0カ月の場合 『167.2%』
74歳0カ月の場合 『175.6%』
75歳0カ月以降の場合『184.0%』
③繰下げ待機期間中の在職している場合の増額率について
繰下げ待機期間中の在職により支給停止される額については、増額の対象にはなりません。
④繰下げ受給を請求する際の注意事項
❶加給年金額や、振替加算額は増額の対象にはなりません!
繰下げ待機期間(年金を受給していない期間)中は、加給年金額や振替加算を受け取ることは出来ません。
❷65歳に達した時点で老齢年金を受け取る権利がある場合、75歳に達した月(75歳の誕生日の前日の属する月)を過ぎて請求を行っても増額率は増えません。
増額された年金は、75歳まで遡って決定され支払われます。
❸日本年金機構と共済組合等から複数の老齢厚生年金(退職共済年金)を受け取ることが出来る場合、全ての老齢厚生年金等について同時に繰下げ受給の請求をしなければなりません。
❹65歳の誕生日の前日から66歳の誕生日の前日までの間に、障害給付や遺族給付を受け取る権利があるときは、繰下げ受給の請求が出来ません。
但し、『障害基礎年金』または『旧国民年金法による障害年金』のみの受け取る権利がある方は、老齢厚生年金の繰下げ受給の請求が出来ます。
❺66歳の誕生日以降の繰下げ待機期間中に、他の公的年金の受給権(配偶者が死亡して遺族年金が発生した場合など)を得た場合には、その時点で増額率が固定され、年金の請求の手続きを遅らせても増額率は増えません。
この時、増額された年金は、他の年金が発生した月の翌月分から受け取ることが出来ます。
❻厚生年金基金または、企業年金連合会(基金等)から年金を受け取っている方が、老齢厚生年金の繰下げを希望される場合、基金等の年金も併せて繰下げになりますので、年金の支払元である基金等に確認する必要が有ります。
➐このほか、年金生活者支援給付金、医療保険、介護保険等の自己負担や保険料、税金に影響する場合が有ります。
⑤本来の年金を遡って受け取る場合の増額制度
(特例的な繰下げみなし増額制度)
❶繰下げ受給を希望した場合でも、繰下げ請求の手続きをするまでの間に、受給権発生時点から年金を遡って一括して受け取ることも出来ます。
❷令和4年4月から老齢年金の繰下げ受給の上限年齢が、70歳から75歳に引き上げられたことに伴い、令和5年4月から70歳以降も安心して繰下げ待機を選択できるよう制度改正が行われ、70歳に到達した日後に受給権発生時点からの年金を遡って受け取ることを選択した場合でも、請求の5年前の日時点で繰下げ申出したものと見なされます。
増額した年金の5年分を一括して受け取ることが出来るようになりました。
❸繰下げみなし増額制度は昭和27年4月2日以降に生まれた方、または平成29年4月1日以降に受給権が発生した方が対象となります。
❹繰下げみなし増額制度は80歳以降に請求する場合や、請求の5年前の前日以前から障害年金や遺族年金を受け取る権利がある場合は、適用されません。
❺過去分の年金を一括して受給することにより、過去に遡って医療保険・介護保険の自己負担や保険料、税金に影響する場合が有るので、注意いただければと思います。
以上が、年金の『繰上げ受給』と『繰下げ受給』のご説明になります。
次回のブログは、高齢化社会でも有りますので『在職老齢年金』等について考察したいと思います。
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