借家権について追記!
『高齢者』の賃貸借契約は法令改正により保護されました!
『終身借家契約』は、高齢化社会に属した契約内容です
今年は6月からの厳しい暑さが続き、ニュースで、発信しております『暑さ対策』の話題に真剣に聞くようになりました。
酷暑の折り、当方だけではなくお客様も、普通に生活しておりますので、お客様の家で打ち合わせしたあとに、お客様から体調不良のお知らせがあると、本当に心配になります。
最近、『36.5度』と聞くと『気温』なのか『計測した体温』なのか混同します。
知人在住の群馬県では『39度』と体温より高い気温で、同じ関東地方なんですが危険な暑さで、これからの時期は益々気温が上昇すると思われます。
今回のブログは前回の続きですが『借家権』について考察したいと思います。
前回のブログで『デジタル社会』に関する内容で締めたのですが、『借家権』について、質問が御座いました。
1,取壊し予定の建物の借家について⁇
①法令又は、契約により一定期間を経過した後に、建物を取り壊す場合、取壊しする時期に賃貸借が終了する旨の賃貸借契約を締結することが出来ます。
但し、この場合も契約内容を明確にすることと、『脱法的な契約』を防止するため、その特約について建物を取り壊すべき事由を記載した書面によることが重要となります。
【借地借家法第39条第1項、第2項】
②なお上記の契約は、その内容を記録した電磁的記録によって行うことのできる旨が、【デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律】により、改正されました。
【借地借家法第39条第3項】
2,造作買取請求権
賃貸人の同意を得て建物に付加した畳・建具そのほかの造作がある時は、賃借人は借家契約が終了した場合に、賃貸人に対して時価でその造作を買い取るよう請求することが出来ます。
賃借人が賃貸人より買い受けた造作も同様になります。
【借地借家法第33条】
なお、この規定は、旧借家法下においては強行規定とされ、造作買取請求をしない旨の特約をしても無効でした。
しかしながら、新法では、この規定を任意規定とし(借地借家法37条で列挙する強行規定には含まれません)
造作買取請求権を排除する旨の特約が有効とすることになりました。
その理由として、旧借地借家法において、賃借人がエアコンを取り付けしようとして賃貸人に同意を求めても、将来これを買い取りたくない賃貸人は同意をしないことになって、結局賃借人がエアコンを設置できないという事態が生じることが有りました。
そこで、『造作買取請求権』を特約で排除することを認め、賃貸人の同意を得られ易くしようとしました。
3,家賃の増減額請求について
契約時に定められていた家賃が
①土地・建物の租税そのほかの負担の増減により不相当
②土地・建物の価格、そのほかの経済事情の変動により不相当
③付近の家賃に比べて不相当となったとき
上記の内容で、賃貸人・賃借人の何れからでも、家賃を将来に向けて『相当な額』まで、増額又は減額するように請求することが出来ます。
【借地借家法第32条】
但し、一定の期間、家賃を増額しないという特約がある時は、その特約に従い、また『定期建物賃貸借契約』において、家賃の改定に係る特約(例に挙げると、契約期間内は賃料を定額とし、増額・減額をしない)が、ある場合には適用されません。
【借地借家法第38条第7項】
家賃をめぐる紛争については、原則として、訴訟を提起する前に、まず『調停の申し立て』をしなければならいこと、『調停委員会』の決定に服する合意の制度があることと等は、既に借地における増減額請求と同様になります。
4,一時使用目的の借家について
借主が、『一時使用』のために『賃貸借契約』をしたことが明らかな場合、借地借家法の借家に関する規定は適用外になります。
【借地借家法第40条】
例として、自宅を建て替え若しくは、大規模修繕する場合の『賃貸借契約』も該当されます。
5,終身借家契約について
意外と知られていられないのですが
『終身借家契約』とは、賃借人が生存している限り存続し、死亡した時に終了する賃借人本人一代限りの借家契約です。
賃借人が生きている限り存続し、死亡した時に終了するという意味で不確定期限付き建物賃貸借契約であり、且つその賃借権については相続権が排除されております。
【高齢者の居住の安定確保に関する法律・第52条、第57条】
終身借家契約を締結するためには、その契約は公正証書等の書面によって行わなければなりません。
【高齢者の居住の安定確保に関する法律・第52条第1項、第54条第2項】
なお、この契約も、その内容を記録した電磁的記録によって締結した時は、書面によってなされたものとする旨が、『デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律』により改正されております。
【デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律・第52条第2項】
また、終身借家契約を利用して賃借人になろうとする者は、60歳以上の高齢者でなけらばならず、同居する者も配偶者若しくは60歳以上の親族に限定されますが、配偶者については『60歳以上の者』に限定されません。
【デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律・第52条第1項】
なお、終身借家契約について賃借の改定に関わる特約がある場合には、借地借家法第32条の賃料増減額請求権の規定の適用は排除されます。
【高齢者の居住の安定確保に関する法律・第63条】
以上が、『借家契約』に対してのご説明になります。
次回のブログでは『消費者契約法』について考察したいと思います。
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