『表示登記』とは?
『土地家屋調査士』の専門的な登記になります!
建物の登記は一つの財産!
2月に入り、気温差が激しく先日は4月と勘違いする位、ぽかぽか陽気でしたが、2月8日に都内でも、久々に降雪が3~5cmあり、外出するのも足元がぬかるんで危ないものです。
夏場は何とか暑さに我慢できますが、冬の寒さは慣れることが厳しいものです。
そんな中で、先日、衆議院選挙も重なりましたが、当方は出社前に投票しましたが、今後の法改正は如何様になるのか気になるもので、今回は『表示登記』について改めて考察したいと思います。
1,そもそも『表示登記』とは?
不動産登記制度は、不動産に関する権利関係を公示し保全(対抗力の付与)することにより、取引の安全と円滑化を図ることが目的ですが、そのためには、権利の客体である不動産の物理的な状況を公示する必要性が有ります。
そこで、不動産の表示に関する登記制度が、権利に関する登記とは別に設けられております。
表示登記制度は、不動産登記制度の中でも、どちらかと言えば新しめの制度ですが、成立経過などから権利に関する登記とは、その手続き内容がかなり異なります。
このために、法務局では職員に対して表示登記関連の研修制度が重点になる一方、『表示専門官制度』もあり、民間においては唯一の登記申請代理人制度であった司法書士の他に、『土地家屋調査士』が創設された歴史も有ります。
①表示登記専門官とは?
表示登記専門官は、法務省の法務局・地方法務局に配置された国家公務員(登記官)であり、土地・建物の物理的状況(所在・地番・地目・地積・構造など)を記録する『表題登記』の調査・審査を専門に担当します。
主に本局等に所属し、重要な不動産登記事務を専門的に取扱いします。
職務内容は、不動産登記法に基づいて、土地・建物の『表題部』に関する登記申請の審査や、重要案件の調査担当します。
登記官との関係は、法務局における役職の一つで、法務事務官のうち高度な法律知識を持つものが、法務局長等により指名され、組織内では統括登記官のもと、専門的な案件を担当されます。
※土地家屋調査士は、この表示登記を代理する民間資格の専門家にあたります。
②表示に関する登記の特色は?
表示に関する登記は、権利に関する登記とは違いますが、第一は『申請義務』でしょうか
表示登記は、不動産の物理的状況を登記簿上に明確に公示することを最たる目的ですが、現況を一番正確に把握している所有者が、常に最新情報を自主的に登記申請するのが理想ですが、所有者は登記したことで利益を得るわけでもありません。
そこで、制度の目的のため申請義務を課したものです。
一方で、この目的を達する為に、当事者からの申請まちではなく登記官が職権で登記できるのが『職権主義』と言います。
登記を正確にするため、土地・建物の物理的状況を登記官に実地調査させる権限を与えていることを『実地調査権』と言います。
権利に関する登記は、申請者・添付書類、登記簿において審査する『形式的審査』に対して、表示に関する登記については、『実質的審査』が行われます。
第二の特色は、表示に関する登記は、民法177条の規定の対抗力は原則として、与えられてはおりません。
従い、ある建物の表示登記を異なる人が所有者として順次登記申請しても、前に申請された登記が優先されず、登記官の実質審査により判断されます。
上記の件は、実務上、新築建物の工事代金の不払いにより権利の保全について問題になり、表示に関する登記は対抗力が無く、申請の順序により権利が保全される訳ではないもので、物理的状況の公示の登記で、利害の対立する登記(売主と買主)でもなければ、申請義務もあり、権利に関する登記のように、登記所に出頭することもなく、郵送でも申請することも可能です。
※当事者出頭主義の適用除外
2,登記の必要性について
よくお客様より質問が有りますが、どんな時に登記が必要になるのかのご説明になります。
❶家屋を新築した時、『建物の表示登記・所有権の保存登記』と言います。
❷土地・家屋を売買した時、『所有権移転登記』と言います。
❸土地・家屋を相続した時、『相続登記』と言います。
❹土地・家屋の遺贈・贈与・交換が有った時
❺土地・建物の賃借権(地主・家主の協力が不可欠なため殆ど登記されません)
❻地上権・地役権・永小作権を設定した時
➐先取特権・不動産質権・抵当権・根抵当権・買戻し特権を設定した時
※買戻し特約は、不動産売却時に売主が代金と費用を返還することで、一定期間(最長10年)以内に物件を取り戻せる民法です。
売買契約と同時に登記する必要があり、転売防止や担保目的で利用し、期間の更新は不可、期間指定なしは、5年とみなされます。
【民法第579条】
❽土地の分筆・家屋の分筆の時、このような場合の土地家屋について登記が完了すると、この物件は第三者に対抗要件が供えられ、権利者もここで初めて、強力な権利を取得することになります。
3,建物を新築した場合の登記申請について
建物の新築による建物の表示登記を申請する場合、末尾の表示欄に表示し、申請書の登記の目的は『建物表示登記』と記載し、1カ月以内に申請する必要が有ります。
建物の表示登記を申請する場合、所有権を証する書面として『建築基準法』の規定による確認・検査のあったことを証する書面、建築請負人の証明書、国有建物の払下証明書などの書面を添付します。
これらの添付書類の表示としては、これを概括して『所有権証明書』と、委任状などの代理権権限を証する書面は、『代理権限証書』と表示することで足ります。
登記原因及びその日付は、『登記原因及びその日付』欄に新築の旨、その日付を記載します。
図面の縮尺は、原則として建物図面は1/500、各階平面図は1/250とされております。
建物図面は、方位、敷地の境界、その地番、隣接地の地番を記載し建物の位置・形状を明確にしなければなりません。
各階平面図、2階の平面図には1階の位置を点線で投影図にて示すことを要しますが、各階同型の場合には、1階の平面図だけを作成し『各階同型』と記載します。
当方も、法務局等でよく見受けるのですが、今回のご説明でご理解される方も多いのですはと思います。
4,所在地番変更(更正登記)の場合の登記申請書
建物の所在地番が、建物の曳行によって変更された場合は、建物の所在地番の変更登記を建物の表示登記申請の所在地番が、申請の当初から誤って登記されている場合は、建物の所在する地番の更正登記をすることになります。
登記の目的として、『建物所在地番変更登記』または『建物所在地番更正登記』と記載になります。
登記の目的の一部として、更正後の現在の建物の所在地及び、地番のみの記載になります。
しかし申請すべき建物の表示をすることが重要で、登記原因・その日付として不動産の表示欄に例示のごとく記載します。
建物所在地番の更正登記にあっては、登記原因は『錯誤』と記載し、誤ってされた登記の年月日を登記原因の日付として記載します。
5,地目変更の場合の登記について
地目変更の場合の登記目的は、『地目変更登記』とし、地目変更の場合『地目変更登記』と記載します。
地目変更登記の場合の土地の表示は、例示の通りに登記簿上の土地を表示し、その変更後の地目・地積を記載します。
登記原因として『登記原因及びその日付』欄に、地目変更の旨のその日付を記載します。
添付書類の証明書は、農地を農地以外の地目に変更する場合には、『農地法の規定』により『都道府県知事の許可』を必要とし、その許可書が証明書になります。
6,地積更正の場合の登記申請について
地積変更の場合の目的は『地積変更登記』とします。
地積変更の場合として、土地の一部が流出したり海没などにより地積が減少したり、寄州により地積が増加したような場合があります。
土地の表示は、登記簿上の土地を表示し、その変更(更正)後の地積を記載します。
登記原因は、登記の一部海没が現実に起こった場合、『土地の一部が海没した日付』を記載します。
地積更正登記の場合の登記原因は、単に『錯誤』と記載すれば足り、誤って登記されたものについては、登記の年月日と、登記原因の日付を記載することは要しないことになります。
7,土地の『分筆』する場合の登記について
登記の目的は『土地分筆登記』と記載し、分筆すべき土地の表示は登記簿上の土地を表示し、分筆後の各土地の表示をします。
分筆後の土地の地番は、法務局で定めますので未記載ですが、法務局から予定地番を示された場合は、登記申請人が予め記載できます。
地目が宅地鉱泉地以外の土地で10㎡を超過したものについては、1㎡未満の端数は切り捨て、その土地に利害関係のある場合は、分筆後の合筆が共同担保になるので、その目録の提出し、同時に分割した土地の一部につき権利を放棄するときには、承諾書が必要になります。
また、分割後の地積の測量図が必要になり、それぞれ添付します。
一筆の土地の一部を売却する場合、共同相続人が一筆の土地を分割して相続する場合のほかに、地上権についての設定も分筆登記し、改めてそのうえに地上権の設定登記し申請することになります。
8,土地の『合筆』の場合の登記申請について
所有権の登記されている土地の合筆登記申請には、所有権証明書として土地の所有権の権利書類(登記済権利書若しくは登記識別情報)と、所有者の印鑑証明書(有効期間は3カ月以内)を提出する必要が有ります。
合筆登記後は、合筆の登記住証が権利証になります。
以前のブログでも記載しましたが、今年・令和8年4月1日から登記の厳正化されますので、今回のブログで記載しました内容は基礎的なご説明になります。
当方も法人若しくは、個人で所有している土地・建物は勉強がてら自ら申請しておりますが、ご参考まで。
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