売却する際の特例とは②
『特例』を利用する際は、手順もすべてご確認・理解が必要です
売却する際、翌年『確定申告』の手続きは必須です!
暑さ寒さも彼岸までと言いますが、今年は10月中旬でも残暑が続いたり、気温差が有り体調管理も大変です。
10月も下旬に入ると、一気に寒くなるもので
必ず服装は、余分に着こまないと風邪などの体調管理も大変なものです。
1,居住用財産の譲渡損失の損益通算・繰越控除の特例
特例を受けるための手続きは?
居住用財産を売却した場合の適用を受けるには、『確定申告書』に必要書類を添付し、税務署に提出する必要が有ります。
添付書類は各々、要確認することが重要です。
①3,000万円特別控除
【措置法第35条】
❶譲渡所得計算明細書
❷相続により取得した空家等の売却して、この特例を受ける場合
1⃣ 不動産に係る不動産番号の明細書
2⃣ 売買契約書の写し
3⃣ 被相続人居住用家屋等の確認書
4⃣ 被相続人居住用家屋の耐震基準適合証明書又は、建設住宅性能評価証明書の写し
②所有期間10年超の居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例
【措置法第31条の3】
❶譲渡資産の登記事項証明書
❷譲渡所得の計算明細書
③特例の居住用財産の買換え特例
【措置法第36条の3】
❶譲渡資産の登記事項証明書
❷買替資産の登記事項証明書
❸譲渡所得計算明細書
※買替資産について、築後年数要件に該当しない場合は『耐震基準適合証明書』等
④居住用財産の買換えに係る譲渡損失の繰越控除の特例
【措置法第41条の5】
❶譲渡資産の登記事項証明書
❷買替資産の登記事項証明書
❸譲渡所得計算明細書
※住宅借入金の残高証明書(買替資産は金融機関等への適用証明書を提出している場合は、添付不要、その他の添付書類は税務署に要確認)
⑤居住用財産の譲渡損失の繰越控除の特例
【措置法第41条の5の2】
❶譲渡資産の登記事項証明書
❷譲渡所得計算明細書
※住宅借入金の残高証明書(譲渡資産のもの)
2,優良住宅地の造成等の為に土地を売却した場合の税率軽減の特例
個人が令和7年12月31日迄の間に、所有期間5年超の土地を譲渡した場合、その譲渡が次に掲げる優良住宅地の造成等の為の譲渡の何れかに該当するとき、その税率が軽減され、後述の仕組みにて課税されます。
この特例は、土地の譲渡のみ適用され、建物の譲渡は日対象となります。
①適用される譲渡の範囲は?
事項の譲渡について、優良住宅地の造成等の為に土地を売却した場合の特例が適用されます。
❶国・地方公共団体その他に準ずる法人に対する土地等の譲渡で一定のもの
❷独立行政法人土地再生機構、土地開発公社その他に準ずる法人で、宅地又は、住宅の供給又は、土地の先行取得の業務を行うことを目的とするものとし、一定の法人に対する土地等の譲渡
❸土地開発公社に対する一定の土地等の譲渡で一定のもの
❹収用交換等による土地等の譲渡
❺都市開発法による第1種市街地再開発事業の施行者に対する土地等の譲渡で一定のもの
❻密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律による防災街区整備事業の施行者に対する土地等の譲渡で一定のもの
➐密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律に規定する防災再開発促進地区の区域内における一定の要件を満たす認定建替え計画に係る認定事業者に対する土地等の譲渡で一定のもの
❽都市計画特別措置法による都市再生事業計画の認定を受けた一定の要件を満たす都市再生事業の認定業者に対する土地で一定のもの
❾国家戦略特別区域法による認定区域計画の認定を受けた特定事業等を行う者に対する土地等の譲渡で一定のもの
❿所得者不明の土地の利用の円滑化に関する特別措置法に基づき、都道府県知事による使用権の裁定があった特定所有者不明の土地を利用して行う地域福利増進事業を行う事業者に対する一定の土地等の譲渡で一定のもの
⓫マンション建替え円滑法の買取請求等に基づくマンション建替事業施行者に対する土地等の譲渡で一定のもの
⓬マンション建替え円滑法による、マンション敷地売却に伴う売渡し請求又は、分配金取得に基づくマンション敷地売却事業を実施する者に対する土地等の譲渡で一定のもの
⓭建築面積が150㎡以上である建築物の建築する一定の事業を行う者に対する市街化地域または、未線引都市計画区域のうち『都市計画法第8条第1項』に規定する用途地域が定められている区域内にある土地等の譲渡で一定のもの
⓮都市計画法の開発許可を、受けて住宅建設の用に供される一団の土地の造成を行う個人・法人に対する土地等の譲渡で一定のもの
⓯宅地の造成につき、開発許可を要しない場合において、住宅建設の用に供される一団の土地の造成を行う個人・法人に対する土地の譲渡で一定のもの
⓰都市計画区域内において、優良住宅の供給に寄与するものであることにつき、都道府県知事※の認定を受けて行われる25戸以上の一団の住宅または、一定の要件を満たす中高層の耐火共同住宅の建設を行う者に対する土地等の譲渡で一定のもの
※中高層の耐火共同住宅の敷地の面積が1,000㎡未満のものについては区市町村長
⓱土地区画整理法による土地区画整理事業の施行地区内の土地等で、仮換地指定の効力発生の日から、一定期間内に一定の住宅または中高層の耐火共同住宅の建設を行う者に対して行われた譲渡で一定のもの
※上記項目の要件を満たすものに限定されます。
②税金の計算方法は?
この特例による税金は、『課税長期譲渡所得金額』に応じて軽減税率で計算致します。
平成25年より『復興特別所得税』として所得税の2.1%が別途かかります。
● 課税長期譲渡所得金額2,000万円までの部分
14%(所得税10%・住民税4%)
● 課税長期譲渡所得金額2,000万円を超える部分
20%(所得税15%・住民税5%)
税金計算する際、速算式の計算法も有ります。
◆ 課税長期譲渡所得金額が2,000万円以下の場合
課税長期譲渡所得金額×14%=所得税額及び住民税額
※14%内訳(所得税10%・住民税4%)
◆ 課税長期譲渡所得金額が2,000万円を超過の場合
課税長期譲渡所得金額×20%-120万円=所得税額及び住民税額
※20%内訳(所得税15%・住民税5%)
※120万円内訳(所得税100万円・住民税20万円)
この特例の適用を受けるためには、買取をする者から所定の書類の交付を受け、それを確定申告に添付して税務署に提出しなければなりません。
居住用財産の3,000万円特別控除
買替特例・中高層耐火建築物等の建設のための買換え特例
特定事業用資産の買替特例
収用に係る5,000万円特別控除または買替特例
特定土地区画整理事業等の2,000万円控除
特定住宅地造成事業等の1,500万円特別控除
農地保有合理化等の800万円特別控除
平成21、22年中に土地を取得した場合の1,000万円特別控除
上記の適用を受けた場合、この軽減税率は適用外になります。
3,特定事業用資産の買換えの特例とは?
この特例は、個人が令和8年12月31日までの間に、事業用の土地・建物を譲渡して、原則、譲渡した年またはその前年若しくは翌年に事業用資産を取得し、取得の日から1年以内に事業の用に供した場合、または見込みである場合に課税が繰り延べられます。
①特定事業用資産の買換えの主な組み合わせ例として
譲渡資産
既成市街化地にある土地・建物等の構造物
買替資産
既成市街地等内にある土地・建物、構造物又は機械装置で土地の計画的かつ、効率的な利用に資するものとして所定の施策の実施に伴い、その施策に従い取得されるもの
譲渡資産
所有期間が10年を超える土地・建物、または構造物
買替資産
国内にある面積300㎡以上の土地等で、特定施設(事務所・事業所・工場・作業所・研究所・営業所・店舗・賃貸住宅『福利厚生施設は除く』)の敷地の用に供されるもの・建物又構造物
※買替資産の中に土地があり、買換えによって取得した土地の面積が、譲渡した土地の面積の原則として『5倍を超える』場合、その超える部分の面積に対応する買換え土地の部分は、買換え資産に非該当とされます。
上記の内容により、所有期間が10年を超える事業用の建物を売却し、その代金で国内の事業用の土地を買った場合には、売却の土地の面積が0円であるので、土地のすべてが買換え資産とならないケースも有ります。
※事業用の建物等が、東日本大震災により事業の用に供することが出来なくなった者の相続人・その事業に従事していた者または、その所有者と生計を一つにしていた者に限り、その事業用の建物等を譲渡した場合、その相続人が特定事業用資産の買換えの特例を受けることが可能です。
②特例の税金の計算
この特例では、居住用財産の買換えの特例等と異なり、譲渡した資産の譲渡価額と買換え資産の取得価額の大小に関係なく必ず課税が生じます。
❶譲渡した資産の譲渡価額が買換え資産の取得価額以下の場合
● 譲渡した資産の譲渡価額×課税割合=課税される収入金額
● (譲渡資産の取得費+譲渡費用)×課税割合=課税される収入金額に対応する取得費と譲渡費用
❷譲渡した資産の譲渡価額が買換え資産の取得価額を超える場合
1⃣(譲渡した資産の譲渡価額-買換え資産の取得価額)+買換え資産の取得価額×課税割合=課税される収入金額
2⃣(譲渡した資産の取得費+譲渡費用)×(課税される収入金額/譲渡した資産の譲渡価額)=課税される収入金額に対応する取得費と譲渡費用
1⃣-2⃣=課税譲渡所得金額
❸課税割合について
1⃣東京都の特別区の区域から、地域再生法の集中地域以外の地域の主たる事務所の所在地の買換えは【10%】
2⃣地方(東京23区・首都圏近郊整備地帯等を除いた地域)から、東京23区内への買換えは【40%】
3⃣地方(東京23区・首都圏近郊整備地帯等を除いた地域)から、首都圏近郊整備地帯等(東京23区を除く首都圏既成市街地、首都圏近郊整備地等、近畿圏既成都市区域、名古屋市の一部)への買換えは【25%】
4⃣上記1⃣~3⃣以外の買換えは【20%】
この買換え特例の適用を受けるためには、確定申告書の『第3表』の『特例適用条文』欄に『措法第37条』と記入し、その申告書に『譲渡所得計算明細書』及び、買換え資産の登記事項証明書等を添付して、税務署に提出する必要が有ります。
また、買替資産を取得する見込みで特例を受ける場合、併せて『買換(代替)資産の明細書』を提出しなければなりません。
4,低末利用土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の100万円特別控除
全国的に空地・空家が増加するなか、新たな利用意向を示す者への土地等の譲渡を促し、土地の利活用推進を図る観点から、一定の要件を満たす低額の低未利用土地等を譲渡した場合に、譲渡所得から最大100万円を、特別控除できる制度も創設されております。
①特例を受けるための要件
この特例は、令和2年7月1日~令和7年12月31日までの間に行う土地等の譲渡で、幾つかの要件を満たす場合に適用されます。
❶譲渡した者が『個人』であること。
❷譲渡の年の1月1日において、その土地等の所有期間が5年を超えていること。
❸譲渡した土地等は以下の要件を満たしている場合
1⃣都市計画区域内
2⃣その土地・建物の譲渡価額の合計額が500万円以下であること。
※『市街化地域または、非線引き都市計画区域のうち用途地域設定区域に所在する土地』や、『所有者不明土地対策計画を策定した自治体の都市計画区域内に所在する土地』の譲渡については『800万円以下』であること。
3⃣その土地等が『低未利用土地等であること』『譲渡後の土地等の利用(買主に利用意思があること)』について、市区町村長の確認がなされたものであること。
※令和5年1月1日以後の譲渡において、適用対象となる低未利用土地等の譲渡後の、利用要件に係る用途から『コインパーキング』が除外されます。
②特例の適用ができない例
❶その個人と特別な関係者(配偶者や生計を一つにする親族等)への譲渡
❷その土地等の譲渡について、他の控除制度(居住用財産に係る3,000万円控除や収用等に係る5,000万円控除等)の適用を受ける場合
❸適用を受けようとする低未利用土地等と一筆であった土地から分筆し、その分筆された土地等の譲渡について、前年または前久々年に本特例を利用した場合
5,そのほかの特例は?
①どのような特例があるのか?
土地や建物を譲渡した場合、以下のものが有ります。
❶収用に係る5,000万円特別控除または、代替資産を取得した場合の特例
❷固定資産である土地や建物などを交換した場合の特例
この特例は、土地と土地、土地と借地権、建物と建物というように、同一種類の資産(所有期間が1年以上のもの)を交換し、譲渡直前の用途と同一用途に供する場合、譲渡がないものとされて課税が繰り延べられるもの。
この場合、交換資産相互の価値の差額(交換差金)が、何れか高い方の価額の20%以下でなければ、この特例の適用外になります。
❸その他にも、幾つかの譲渡所得の特別控除・買換えの特例が有ります。
1⃣ 特定土地区画整理事業等の場合の2,000万円特別控除
2⃣ 特定住宅地造成事業等の場合の1,500万円特別控除
※令和3年度の改正で、開発許可を受けて行われる一団の宅地造成事業に係る土地等の譲渡は除外されます。
3⃣ 農地保有の合理化等の場合の800万円特別控除
4⃣ 中高層耐火建築物等の建設のための特例
5⃣ 特定民間再開発事業の促進に係る買換えの特例
以上が、『売却する際の税金の特例』になりますが、色々と特例を理解するものも大変ですが、税金対策の重要度も高いものです。
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