売買契約について❶
売買契約には手順を学ぶことが重要です!
『申込金』は返還請求可能です!
不動産の業務は、大きく3つに分けられますが、不動産の基本と言える分別になります。
その3つには、不動産の『賃貸』『売買』『交換』となります。
AIで検索すると、『土地や建物の売買、賃貸、管理、開発など、幅広い分野で構成されております』と説明されており、何となく細かく説明して頂けるので、当方としてはとても参考になります。
今回のブログでは『売買契約』について、基本的事項を考察したいと思います。
1,申込金・内金・手付金とは
①申込金(または申込証拠金)
分譲されるマンション・建売住宅は、購入希望者から分譲会社に対して、申込と同時に支払われる一定額の『申込金』や『申込証拠金』を、申込者がお支払いすることも有ります。
申込後に、事業主(売主等)と売買契約を締結する際は、この申込金が手付金の一部として充当することも出来ます。
此処は重要ですが、法的性格として売買予約の手付とみるもの、契約の申込み条件とみる解釈も有りますが、一般的にそこまでの効力はなく『買主として違約・キャンセルに対してペナルテイーは発生しない』とされます。
②内金
契約締結の際に受領される金銭であることは、『契約代金の一部』の弁済あります。
宅建業法・民法でいえば、『買主が代金の一部について同時履行の抗弁権を放棄して先払い』するものになります。
③手付金
❶手付金の意義は、契約締結の際当事者の一方(買主)から相手側に対して交付される金銭(有価物)を『手付金』と言います。
❷手付金は、契約締結の際に金銭を交付し契約により成立となります。
売買等の契約に付帯する契約では有り、実務上、売買代金の一部に充当します。
❸手付金には、具体的な取引において授受される手付金が、どういった性格であるのかは、契約当事者の意思で決定され、当事者間の取り決めがないとき、民法は『解約手付』と推定されます。
【民法第557条】
実際の取引における手付は『解約手付』が一番多いです。
宅建業者が売主となる売買契約において、宅建業者が受領する手付は、如何様な性格の手付であっても『解約手付』の性格も有り、買主の契約関係から離脱の道が保証されております。
【宅地建物取引業法第39条第2項】
2,手付の種別について
①証約手付
契約締結されたことを示し、その証拠として交付される手付のことを『証約手付』といい、どのような手付でも最小限の効果はあるとされております。
②違約手付
手付を交付した者が、債務不履行の場合『違約罰』として没収される手付の事を『違約手付』といい、履行確保のための手段となる手付になります。
※当事者に債務不履行が有った時は、損害賠償として『手付没収』、『手付倍額』を支払う趣旨で授受され、『損害賠償額』の予定を兼ねる手付を『違約手付』と一般的に言われております。
③解約手付
一般的ですが、当事者が手付の額だけの損失を覚悟すれば、相手側に債務不履行がなくても、相手側が履行に着手するまでは、契約の解除を可能とした趣旨で交付される手付のことを『解約手付』と言います。
3,詳しく『解約手付』をご説明すると
①買主が手付を放棄、売主が手付の倍額を提供すれば契約の解除ができます。
解約手付による解除をした場合、債務不履行による解除の場合と異なり、損害賠償の請求を別途することはできません。
※一般的に『手付流し』『手付倍返し』と呼びます。
【民法第557条第2項、第545条第4項】
解約手付による契約解除については、買主からの手付放棄は売主に通知すれば足りますが、売主からの手付倍返しによる解除については、手付金の倍額を現実に提供することになります。
【民法第557条第1項】
②解約手付による契約解除は、いつまでも出来ないもので相手側が履行に着手した以後はできません。
相手側がまだ履行着手していなければ、自分が履行着手していても解除権の行使ができます。
※『履行の着手』の概念は、手付解除の時期的限界となるため、ある行為がそれに該当するかどうか裁判上争われる例が多いものです。
履行の準備(買主が代金の融資を銀行から受けた場合)の段階を超えて、履行行為(債務内容を実現する行為)に取り掛かる場合です。
具体的に判例で認められた『履行の着手』として、売主について所有権移転の仮登記申請や、売却を前提とした分筆登記申請があり、買主について売買代金の提供とともに目的物件の引き渡しを求めたとき、中間金・残金を支払ったときなどあります。
判例等の傾向としては、形式的に判断ではなく具体的な場合、その時点における手付解除を認めることが、それまでの経過に照らし合わせ公平なのか考慮して判断します。
③『宅建業者』が自らが売主にて、宅地・建物の売買契約の締結に際して手付を受領したときは、その手付が如何なる性質でも、当事者の一方が契約の履行に着手するまでは、買主はその手付を放棄して、当該宅建業者は、その倍額を現実に提供して、契約の解除をすることができます。
【宅地建物取引業法第39条第2項】
上記の規定と異なる特約で、買主に不利なものは無効となります。
【宅地建物取引業法39条第3項】
手付を解約手付の性格を持たない特約や、手付放棄はできますが、解約をなし得る期間を制限するなどの特約を設けることは出来ないとされています。
④解約手付による契約解除・債務不履行による解除は、法的な性格が異なります。
債務不履行による解除がなされるときには、解約手付として授受された手付は清算したうえ、損害賠償によって当事者間の公平が図られます。
上記の場合の損害に関して、特約がなければ実際の損害の立証が必要とされ、損害賠償額の予定の特約があれば、取り決めのなされた損害賠償額について支払い義務が生じます。
【民法第420条第1項】
手付に違約手付の性格を持たせている場合は、手付を交付した者の債務不履行では手付が没収されます。
また、手付を受領した者の債務不履行では手付を変換するとともに、同額を損害賠償金として支払うと取り決めされることが多いものす。
4,契約解除の条項について
契約当事者の何れかの一方が、契約条項に違反した場合、相手側は契約解除できますが、その場合でも『履行滞納を理由とする解除』は、特別の定めをしない限り、相当期間を定めてその履行を催告し、その期間内に履行がないときに、初めてすることができます。
【民法第541条】
債務の不履行がその契約・取引上の社会通念に照らして軽微であれば、契約解除はできません。
【民法第541条但し書】
次の場合には、債権者は催告することなく、直ちに契約解除ができます。
【民法第542条第1項】
❶債務の全部が履行不能である場合
❷債務者がその債務全部の履行を拒絶する意思を明確に表示したとき
❸債務の一部の履行が不能である場合、または債務者がその債務の一部の履行を拒絶する意思を明確に表示した場合において、残存する部分のみでは契約をした目的が達成することができない時
❹契約の性質又は当事者の意思表示により、特定の日時・一定の期間内に履行しなければ契約をした目的を達しない場合において、債務者が履行をしないでその期間を経過した場合
➎債務者がその債務の履行せず、債権者が催告しても契約に未達、見込みがないことが明らかな場合
以上のような催告をしないで解除できる特約【無催告解除の特約】も有効とされます。
以上が『売買契約』に関して、手付までの過程についてのご説明になります。
次回のブログは『売買契約』の続きについてご説明させていただきます。
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